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現物口座の買付余力が不足する場合の原因と対処法

一、買付余力とは

買付余力とは、現物口座において、証券や投資信託の買付に利用可能な金額のことです。買付余力は、口座内の預り金、保有銘柄および各商品の受渡日を基にシステムが算出します。
 

二、多通貨買付とは

多通貨買付機能をオンにすると、異なる通貨の資金を合算して買付余力を算出し、買付後にシステムが自動的に両替を行います。
なお、本機能をオンにした場合でも、買付余力は各通貨の資金の受渡日の影響を受けます。
 

三、買付余力と受渡の関係

現物口座の買付余力および多通貨買付余力は、いずれも資金の受渡タイミングの影響を受けます。売却で得た資金は、受渡完了前であっても一定の範囲で買付に利用できる場合がありますが、その範囲は取引商品の受渡日によって異なります。
 
商品の種類や市場によって受渡日は異なります。主な例は以下の通りです。
  • 日本株:約定日から3営業日目(T+2)に受渡。
  • 米国株:約定日から2営業日目(T+1)に受渡。
  • 投資信託:各ファンドの約定日および受渡日は、委託会社の設定により異なります。詳細は目論見書をご確認いただくか、取引詳細画面下部に表示される取引ルールをご確認ください。
  • 外貨建MMF:当日約定、2営業日目(T+1)に受渡。
システムは、各商品・市場の受渡日時に基づき、資金が取引に充当できるかを判定します。
 
事例による説明:日本株・米国株・投資信託の受渡日の違い多通貨買付余力に与える影響
各商品の受渡タイミングは以下の通りです。
  • 日本株:約定日から3営業日目(T+2)の取引開始前に受渡完了。
  • 米国株:約定日から2営業日目(T+1)の取引終了後に受渡完了(日本時間では通常、翌々営業日の未明頃)。
システムは、各通貨・各注文ごとの受渡時点に応じて利用可能額を計算したうえで、通貨横断で合算します。そのため、売却代金の受渡完了時点が当日夜の米国株買付に必要な資金の受渡時点より遅い場合、当該売却代金は当日夜の米国株注文の買付余力に反映されません。
具体例1
木曜日の日中に日本株を売却した場合→通常、同日夜の米国株買付には利用できません
  • 木曜日の日中に日本株を売却して得た資金Aは、日本株取引がT+2で受渡されるため、通常、翌週月曜日の取引開始前に受渡が完了します。
  • 木曜日夜に行う米国株買付に必要な資金Bは、米国株取引がT+1で受渡されるため、通常、米国金曜日の取引終了後に受渡が完了し、日本時間では土曜日未明頃となります。
この場合、資金Aの受渡完了は資金Bより遅いため、木曜日夜の米国株の買付余力には反映されません。
 
具体例2
木曜日以外のケースで、月曜日に日本株を売却した場合→通常、同日夜の米国株買付余力に算入されます
  • 月曜日に日本株を売却して得た資金Aは、通常、水曜日の取引開始前に受渡が完了します。
  • 月曜日夜に行う米国株買付に必要な資金Bは、米国火曜日の取引終了後に受渡が完了し、日本時間では水曜日の未明頃となります。つまり、日本株の水曜日の取引開始前までに受渡が完了することになります。
システム上、両者の受渡時点が同一、または資金Aの受渡完了が資金Bより早いと判定される場合、資金Aは当日夜の米国株買付余力に算入されます。
 
なお、日本の祝日等により日本市場が休場し、米国市場のみ取引が行われる場合には、日本株の受渡日は休場日数分後ろ倒しとなります。これにより、上記の具体例1と同様に、日本株の売却代金の受渡が遅れ、当日夜または翌日未明の米国株買付余力に反映されない場合があります。買付余力および買付可能額は、日本市場の休場状況や注文通貨、取引市場によって異なります。取引画面にて都度ご確認ください。
 
事例による説明:投資信託の約定と受渡
投資信託の購入・売却には、「約定日」と「受渡日」の概念があります。
  1. 約定日:どの日の基準価額で取引が成立したかを示す日です。取引の成立有無は、通常、約定日の翌営業日に確認できます。
  2. 受渡日:資金の受渡が完了する日です。
売却を申し込んだ後、約定日の翌営業日には取引の成立有無を確認できますが、売却代金が買付余力に反映されるのは受渡日となります。そのため、売却代金を買付に利用できるようになるまでお待ちいただく必要があります。

 

四、買付余力が不足する主な原因と対処方法

1. 資金の拘束がある場合

未約定または一部約定の注文がある場合、その注文に必要な資金が拘束されます。また、異なる通貨間で取引を行う場合には、為替変動に備えて、システムが一部資金を予備として留保する場合があります。
対処方法
  • 拘束されている資金をご確認ください。
  • 不要な注文を取り消す、または変更したうえで、再度発注してください。

2. 不足金が発生している場合

取引手数料や税金等の引落しにより、残高がマイナスになることがあります。口座に不足金が発生している場合、その分、買付余力は減少します。 
対処方法
  • 現金残高をご確認ください。
  • 入金または保有銘柄の売却により、不足金を解消してください。

3. 現物口座に資金がない場合

現物口座、信用取引口座、デリバティブ口座の資金は、それぞれ独立して管理されます。資金が現物口座以外にある場合、そのままでは現物取引の買付に利用できません。
対処方法
  • 資金を現物口座へ振り替えたうえで、お取引ください。

4. 日計り取引を行った場合

日本市場の規制により、同一銘柄について日計り取引を行った場合、その売却代金を用いて当日中に同一銘柄を再度買い付けることはできません。これにより、買付余力不足となる場合があります。
対処方法
  • 同一銘柄の売却代金を用いた当日中の再買付はお控えください。
  • 他銘柄の売却または入金により、口座の買付余力を増やすことができます。