TSMC ADRって何?株価の動向や投資のメリットを解説
TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)は、台湾を拠点とする世界的な半導体製造企業で、台湾証券取引所に上場しています。TSMCは世界最高水準の半導体製造技術を有し、過去10年間で株価が894%上昇(2024年9月18日時点)していることから、投資家に注目されています。TSMCに投資する方法の一つとして、ニューヨーク証券取引所でのADR(米国預託証券)購入が挙げられます。本記事では、TSMCのADR概要、購入方法、およびADRの仕組みについて解説します。
ADRとは?
ADR(American Depositary Receipt、米国預託証券)は、アメリカの証券市場で外国企業の株式に投資するための手段です。通常、外国株式を購入するには発行国の証券取引所を利用する必要がありますが、一部の新興国では外国人投資家の取引が制限されるケースがあり、居住国の証券会社から直接購入することが難しいこともあります。ADRはこのような制限を緩和するための仕組みです。
アメリカの預託銀行が現地で株式を買い付け、現地銀行に保管します。その株式をADRと紐づけて、アメリカの証券取引所で上場させ、現地の株価に連動させることが可能です(TSMCのADRは、ADR1:現地株式5の比率で連動)。また、配当金、株式分割、株式併合などのコーポレートアクションも現地株式と同様に適用され、情報開示や監査の水準も米国上場企業と同等の厳しい基準が求められます。1927年に設立されたADR制度は現在、70ヵ国以上で利用され、2,000以上の銘柄が取引されています。TSMCのADRはニューヨーク証券取引所で米ドル建てで取引が可能です。
TSMC ADRの株価推移
TSMCのADR株価は過去10年間で893.9%上昇しています(2024年9月18日時点)。スマートフォンの普及、パンデミック時のPC需要の増加、生成AIブームなどが主な成長要因であり、これに伴って株価も上昇しています。

(引用:moomoo証券のアプリページ)
※2014年7月~2024年9月のデータを使用
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TSMCは顧客企業の製品需要や業界全体の動向に強く影響を受けます。例えば、2020年のパンデミックにより在宅勤務が増加し、AppleのMacやAMDのPCパーツ需要が急増した結果、TSMCの受注が拡大し株価が大幅に上昇しました。短期的な株価変動は業績以上に半導体市場全体の動向に左右される傾向があり、投資の際には半導体市場の動向に注意することが重要です。
また、ADRは為替変動の影響も受けます。以下にADR株価と台湾証券取引所のTSMC株価の推移の比較を示します。2022年以降、アメリカの金融引き締め政策に伴いドル高が進行し、ADRのパフォーマンスが現地株価を下回っています。逆に2020〜2021年のドル安局面では、ADRが現地株価を上回るパフォーマンスを見せました。このようにADRは為替相場により異なる株価動向を示すことがあります。
2022年以降TSMCの株価を確認したところ、アメリカの金融引締に伴ないドル高が進行したため、現地の株価がADRのパフォーマンスを上回っていることがわかりました。
また、同様に2020〜2021年のTSMCの株価を確認したところ、2020~2021年はドル安に進行した影響で、ADRが現地の株価のパフォーマンスを上回っています。
この様にADRは為替変動によって現地の株式と異なる株価推移をします。
TSMC ADR投資のメリット
配当金の受け取り
2023年度のTSMC ADRの配当は2.015米ドルで、予想配当利回りは約1.2%(2024年9月18日株価基準)です。ADRの配当金は米ドルで支払われるため、米国内の税務処理が容易です。ただし、一部のADRには配当に対する手数料が課される場合があるため、詳細を事前に確認することが推奨されます。
TSMC ADRで半導体市場への投資機会
TSMCは、世界の半導体製造市場を牽引する大手メーカーであり、半導体製品の成長を支える重要な存在です。台湾証券取引所で直接TSMCの株式を購入する場合、口座の開設や手数料が発生するため、日本在住の投資家にとってはハードルが高いといえます。一方、TSMC ADRを米国証券口座で購入することで、比較的手軽かつ低コストで半導体市場にアクセスすることが可能になります。
よくある質問(FAQ)
Q1: TSMC ADRは米国でどのように取引されますか?
A1:TSMC ADRは米国株式と同様に、米ドルで取引されます。ただし、売買時や株式分割時などのコーポレートアクションが発生した時には少額の手数料が発生するケースが多いため、確認が必要です。
アメリカ企業と同じ基準で、情報開示が義務付けられているため、大きな違いはありません。
これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報
