アメリカのCPI推移徹底分析:コアCPIの動向と経済への影響
今回の記事では、米国CPIの推移について解説しています。また過去10年の米国CPI推移やCPIが上がることにより起こる金融市場への影響についても説明しています。ぜひ最後までご覧ください。
CPIとは
CPI(消費者物価指数)は、消費者が購入するモノやサービスの価格変動を示す指数です。個人が実際に支出した金額を元に算出しているので、多くの人々の感覚に近い物価を表しています。CPIは他の物価変動を表す指数よりも早く発表されるため、金融市場にとって重要な指標です。政府や中央銀行はCPIを参考にして、金融政策などを行うので市場や経済に大きな影響を及ぼします。
米国CPIの算出方法
消費者物価指数(CPI)の算出方法は以下の通りです。
消費者物価指数(CPI) = 比較時の価格÷基準時の価格×100
コアCPIとは
通常のCPIとコアCPIの違い
全体の動きを表す通常のCPIを「総合指数」と言います。「コアCPI」は総合指数から、生鮮食品とエネルギーを除いた指数です。生鮮食品は天候により数値が大きく変わり、エネルギーは海外情勢の影響を受けるためコアCPIでは、生鮮食品とエネルギーを除外します。コアCPIは総合指数よりもさらに実際の消費者の体感に近いものとなっています。
コアCPIの重要性
コアCPIは総合指数と比べて、正確なインフレ動向を表していると言えます。不規則で変動幅の大きい要因を除外する方が、消費者物価としての実態を表していると言えるからです。米国の物価が下がっていても、戦争の影響でエネルギー価格が上昇すると全体の指数が押し上げられ、実際のインフレ動向が正確に捉えられない可能性があります。このような事態を防ぐため、コアCPIは重要な指標として見られています。またコアCPIは、不規則な変動を排除しているため長期的なトレンドの把握がしやすいです。そのためFRB(中央銀行)はコアCPIを重要視しています。
CPIが上がるとどうなるのか
生活への影響![]()
物価が上がると支出が増え、収入も増えない限り家計が厳しくなります。財布事情が厳しくなるため、欲しいものが買えなくなり消費活動が減少することで景気が後退する可能性があります。その流れで貯蓄ができなくなったり、毎月の貯金額が減ってしまったりというような悪循環がおこります。また金利が上昇することでローンなどの支払いが増えることも懸念されますね。CPIの上昇は景気に影響を与え、私たちの生活にも影響します。
金融政策への影響![]()
CPIが上がり物価が上昇することで、金融引き締めが行われます。金融引き締めとは、FRB(中央銀行)が行う金融政策で、金利を上げて物価を抑制するための政策です。金利を下げて、景気をよくしようとすることを金融緩和と言います。金融引き締めをすると、金利が上がり借り入れコストが上昇します。そうすることで、消費や投資を抑えることが可能です。たとえばローンを組んで家や車を買う人が減ったり、クレジットカードの利用が減ったりします。また企業は借金をしなくなるため設備投資などを控えるでしょう。このようにCPIが上がると、金融引き締めが行なわれ景気が悪くなってしまいます。
株式市場への影響![]()
CPIが上がると株価は下落します。物価の上昇が起こると、FRBが物価上昇を抑えるため金融引き締めを行います。金融引き締めで利上げをすると、企業や個人の消費や投資行動が減り株安になるのが一般的です。物価と金利が上がると、企業は資金調達が難しくなり、成長や利益が伸び悩むことにつながります。金利が上がった状態では、高い利息を払ってまで借金をして成長させようと思う会社は減ってしまいます。そうなると成長が鈍化し、利益が伸び悩む会社が多くなり株価はどんどん下がっていくでしょう。金利上昇で消費が減少すると、企業も販売が低迷し厳しい状況に陥ります。このようにCPIが上がると株式市場は下落傾向になります。
為替相場への影響![]()
CPIが上がりインフレになると、為替は上がります。インフレになり中央銀行が金融引き締めを行うと、金利が上がります。そうなると金利が低い国にわざわざお金を預けておくよりも、金利が高い国へお金を預けておいた方がいいという投資家が多くなるでしょう。また米国債の金利が上がって利回りが1%から3%になり、日本の国債は0.25%のままだったとします。すると米国債の魅力が高まり、大きなお金を運用する投資家は日本の預金を引き出して債券の一部を換金し米国債を買う動きがでてくるでしょう。米国債は米ドルで買うので、円を売って米ドルを買うという為替売買が行なわれ円安ドル高の圧力ができます。このようにインフレになり金利が上げられると、金利が上がった国の通貨の価値は上がる傾向にあります。
米国CPIの推移
過去10年間のCPIを基にしたインフレ率の推移グラフと解説
※United States Department of LaborのConsumer Price Indexを基にmoomoo証券で作成
2021年までは+2%前後のインフレで安定していました。ところが2021年から急激に上昇し、ピークが2022年6月に前年比で9.1%も上昇しました。物価上昇の原因は、コロナ後の経済対策と人手不足による賃金上昇です。2024年10月4日現在は2.5%で落ち着いています。直近のFOMCでは、利下げが発表され今後も緩やかなインフレが期待されるのではないでしょうか。(2024年10月4日時点での情報)
moomooのアプリは、実践的なツールとして非常に強力で、無料でダウンロードできます。ぜひご活用ください。
これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報

