TSMCとは?世界をリードする半導体メーカーの役割を解説
TSMCとは、世界一の半導体ファウンドリー企業であり、AIや5Gなどの最新テクノロジーをハードウェア面で支えています。エヌビディアやアップルなどの大型ハイテク企業が信頼を寄せるTSMCとはどの様な企業なのでしょうか?
TSMCが牽引する半導体ファウンドリー市場やAIなどの最新技術との関連性について解説します。
TSMC とは何の略?
$台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング (TSM.US)$ とは、「Taiwan Semiconductor Manufacturing Company」の略称で、台湾に本社を置く半導体メーカーです。半導体はさまざまな分野に分かれていますが、TSMCはファンドリーと呼ばれる半導体製造の請負専門企業です。半導体製造の分野で最も実績があり、最先端の技術を保有している事から、AMD、エヌビディア、ブロードコム、クアルコムなどの半導体製品を委託生産しています。
TSMCとはどのような会社?
TSMCの概要と歴史
TSMCは、1987年に台湾の新竹サイエンスパークで設立されました。顧客製品の製造に専念するファンドリービジネスの先駆者であり、自社名義の半導体製品を設計、製造、販売をしない事で競合しない戦略を取っています。2023年度には528社の顧客が存在し、288種類の異なる技術を使用して11,895種類の製品を製造しており、世界のファウンドリ市場のシェア率は61.7%と世界一位です。2023年度末時点で約76,000人の従業員を雇用しており、台湾証券所でティッカーコード:2330、米国預託株式(ADS)はニューヨーク証券でティッカーコード:TSMで上場しています。時価総額世界9位の企業であり、投資家からアジアで最も評価されている企業です。(2024年9月11日現在)
世界の半導体市場におけるTSMCの役割
TSMCは、ハイコンピューター、スマートフォン、IoT、自動車、通信分野の顧客に製品を提供しており、3nmから0.25μm以上の半導体製品を製造しています。3nmや0.25μmなどの表記は単位面積あたりに集積できるトランジスタ数で求められた計算結果です。数字が小さいほど同一面積に対して多くのトランジスタを積む事ができ、電子機器の縮小化や高機能化が期待できます。3nmは2024年現在世界最高の技術であり、2025年にTSMCは2nmを量産開始予定です。そのため、市場規模および最先端技術の両面でファンドリー市場を牽引するリーダーです。例えば、Appleが販売するiPhoneでは3nmが採用されており、スマートフォン業界最先端の機能性を保有しています。また、近年加熱するAI需要のハードウェアを支えるエヌビディアやAMDもTSMCの3〜5nm半導体を用いた製造委託を行っています。自社製品を保有しないTSMCですが、コンピュータ、スマートフォン、自動車など現代の発展に欠かせない製品の根幹を支える企業として活躍しています。
TSMCの強みと競合他社
TSMCは、業界最高の技術と最大の生産規模によって競合他社を圧倒しています。
2024年1〜3月期ファウンドリー市場のシェア率は、TSMC:61.7%、サムスン:11.0%、GlobalFoundries:5.1%です。現在、最先端技術の3nmを製造しているのはTSMCだけであり、サムスンとインテルが開発段階です。 TSMCは完全なファウンドリー企業であり、大規模生産による生産コストや柔軟性は競合他社に比べると優位性があります。今後TSMCのファウンドリー市場シェア率が、今まで以上に高くなる事が予想されます。
TSMCの将来展望
5GやAI、EV市場への展開
2023年からの生成AI投資ブームにより、データセンター投資が活況になり、最先端半導体の需要が大きく伸びました。TSMCの主要顧客のエヌビディアは時価総額上位の企業でしたが、昨年度は売上高前年比+126%を記録しました。それに伴い、TSMCの売上高も2024年7月決算時には前年同期比+40.1%[9] と高い成長性を示しました。生成AI市場の市場規模は2024年現在360.6億ドルとされている中で、年平均成長率+46.5%が見込まれ、2030年までに3561億ドルに達する見通しです。また、5G通信に関する市場規模も2023年の120.8億ドル、2023年には919.9億ドルが見込まれており、年平均33.6%の高い成長が予想されています。生成AIや5Gといった高成長分野においてTSMCの最先端半導体はハードウェアの根幹を支える重要な技術であり、今後もTSMCの成長に寄与するでしょう。
EV市場では、走行距離やエネルギー効率が課題となっており、パワー半導体の技術革新が求められています。2023年にホンダがEVに搭載する半導体の中長期調達安定のためにTSMCとパートナーシップを結びました。 今後も自動車、EV市場への拡大が考えられます。また、自動運転システムの開発にテスラがエヌビディアのGPUを大量購入しており、間接的に大きく貢献しています。
まとめ
TSMCは、半導体を製造するファウンドリー市場において大きなシェアを獲得している企業です。最先端半導体技術と生産能力が世界一であり、AIや5G通信を利用するためのハードウェアを委託製造しています。TSMCは半導体の生産に特化しており、TSMCへ製造委託を行う事で顧客は多額の投資を行わずに製品を作る事ができます。そのため、今後も新製品サイクルを短くしたり、性能の高い製品を提供できる可能性が高いです。将来的にもTSMCは半導体製造の中心に位置し、世界のテクノロジー発展を支える存在になっていくでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q1: TSMCは自社製品を持っていますか?
A1:TSMCは自社名義の製品を保有していません。製造委託を行う企業は、製造設備や設備維持などの多額の投資を行わずに製品を作れるため、TSMCを利用するメリットがあります。
自社生産設備を保有しない企業が設計した製品の製造委託を請け負う完全ファウンドリー企業です。
Q2: TSMCの主要な顧客は誰ですか?
A2:アップル、AMD、エヌビディア、クアルコムなどが大口顧客です。
コンピューター、スマートフォン、IoT、自動車、通信分野などの企業が主な顧客です。
これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報

