中国株を取り巻く投資環境と今後の見通し
中国は世界第2位の経済大国であり、その株式市場も急速に発展を遂げています。しかし、国内外の経済情勢や政府の政策変更が投資環境に大きな影響を与えるため、投資家にとってはリスクとチャンスが混在する市場となっています。この記事では、中国株を取り巻く投資環境と今後の見通しをわかりやすく説明し、投資を検討する際に見ておきたい代表的な指数についても解説します。
中国の代表的な株式指数
まずは中国株の代表的な株価指数の「上海総合指数」から見ていきましょう。
上海の株価指数
上海総合指数(中国語: 上海证券交易所综合股价指数)は、上海証券取引所に上場するすべての株(中国人民元建てのA株と米ドル建てのB株)で構成されます。時価総額が大きい銘柄の値動きを重視する時価総額加重平均型株価指数です。
上記のチャート1を確認すると、上海総合指数は9月16日に底打ちし、同月24日から大きく上げ、9月30日の終値が3336.50となりました。(指数の数値は上記の指数のホームページより引用、黄色の枠で囲った部分になります)チャート1の中、青い丸印をつけた箇所では指数が3,400から3,430で天井を付けその後に下落に転じています。今後、これらの前回と前々回の高値を抜けるかどうかに注目したいですね。
香港の株価指数
では、次に香港に上場している株式の指数『ハンセン指数』に目を移しましょう。
ハンセン(恒生)指数は、香港証券取引所に上場する株式のうち、流動性の高い銘柄で構成されています。この指数も時価総額加重平均型の株価指数で香港市場の時価総額の約7割をカバーしています。
ハンセン指数のチャートの右側、オレンジ色の四角の部分に注目して下さい。指数が短期間に大きく上げ、10月2日の終値が22,443.73となりました。(数値は下記のハンセン指数のホームページより引用)2022年の年初から翌年の1月までの値動きは22,000から23,000の間まで直線的に上昇し、紫色の丸印をつけたそのレベルから下落に転じるという値動きを繰り返していました。ですから、今後ハンセン指数がこれまで相場の節目となっていた23,000を超えるかどうかが焦点となるかもしれません。
中国株を取り巻く投資環境と今後の見通し
中国の不動産購入支援策
2024年9月17日の発表によると、中国の中央銀行である中国人民銀行は、住宅ローンの金利に対する下限を事実上廃止しました。また、初めて住宅を購入する人に対しては最低頭金比率を20%から15%に、2軒目の住宅を購入する場合は30%から25%にそれぞれ引き下げました。
国営の新華社通信は、何立峰副首相の発言を引用し、地方政府が商業用住宅を適正な価格で取得し、それを手頃な価格の住宅に転換するべきだと政府が考えていることを伝えました。何副首相は、不動産市場は国民の利益と経済発展に深く関わる重要な問題であり、地方政府、開発業者、金融機関がその責任を確実に果たす必要があると述べました。
中国人民銀行の広範な景気刺激策
中国人民銀行は9月24日、これまでで最も広範囲な経済刺激策を発表し、金融政策の大幅な見直しに着手しました。9月25日には、中期貸出制度(MLF)を通じて流動性を吸収し、1年物MLF金利を2.3%から2.0%に引き下げるとともに、2021年12月以来最大となる2910億元(約5兆9300億円)の資金引き揚げを行いました。潘功勝総裁は、経済成長を促進するため、MLF金利を0.3ポイント引き下げると発表し、さらに市中銀行の預金準備率も0.5ポイント引き下げることで1兆元の長期資金を供給する計画を示しました。
人民銀行は主要な金融政策手段を7日物リバースレポ金利(短期貸出金利)に移行する方針で、MLF金利の役割を縮小していくとされています。7日物リバースレポ金利は1.7%から1.5%に引き下げられ、今後、MLF資金の公開市場操作は、預金準備率など他の手段に置き換えられていく見通しです。
潘総裁はまた、中国株式市場の安定化を目指し、8000億元以上の流動性支援を行う意向を示し、株式安定化基金の設立も検討していると明らかにしました。年内にはさらに0.25~0.5ポイントの預金準備率引き下げが行われる可能性もあるとのことです。
ゴールドマン・サックス・グループ等が中国株の投資判断を引き上げ
ゴールドマンサックスグループのストラテジストによると、中国政府がさらなる政策対応を行えば、中国株式市場は今後15~20%の上昇が見込まれると予測されています。また、現在の株価水準が過去平均を依然として下回っていること、企業業績の改善が期待されること、世界の投資家が中国市場に対して比較的低いリスクエクスポージャーを持っていることも指摘されました。
最近発表された景気刺激策に対して、市場は中国政府が経済の減速リスクに対処するための十分な措置を講じていると認識しており、それが関心を高める要因となっています。この背景を受け、低迷していた中国株市場が最悪期を脱したという期待が高まり、HSBCホールディングスやブラックロックなどが相次いで投資判断を引き上げました。実際、CSI300指数は9月の最安値から27%上昇しており、10月8日の中国本土市場の再開後もこの上昇トレンドが続くかが注目されています。
将来の投資判断に向けて
ここまで解説してきたように中国の金融政策が大きく変化しており、これを受けて、アメリカの著名な投資会社が中国株式の投資判断を引き上げています。今回の記事が皆様の中国株投資をする上での参考になっていると幸いです。
近日、この記事の続編として中国株式や中国株式に連動するETFなど具体的な投資情報についてお伝えする予定ですのでそちらの記事も併せてチェックしてみてください。
これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報
