アップル株の決算まとめと投資戦略
アップルは、世界的に有名なテクノロジー企業の一つで、株式市場で最も評価されている銘柄です。
この記事では、アップル株は今買い時かどうか、業績や配当などの目線から分析します。アップル株の市場評価や投資家が購入検討する際に知っておくべきポイントを解説します。
アップルの株価について
アップルは時価総額世界1位の企業であり、iPhone、Mac、iPadなどデザインと性能で世界のテクノロジー業界を牽引するリーダー的な存在です。
アップルの株価は、過去10年間で918.3%上昇しています。(2024年9月20日時点)
株価は右肩上がりで推移しており、常に米国株市場を代表する銘柄として上位に位置しています。しかし、株価が歴史的高値圏にいる事から割高を主張する投資家もいます。実際の企業価値を確認してみましょう。
上図は、過去10年間のアップルの向こう12ヵ月PERの推移を表しています。PERは、企業価値を測る最もオーソドックスな指標の一つで、数字が大きいほど割高、小さいほど割安な傾向があります。アップルの現在の向こう12ヵ月PERは31.5倍で、歴史的にはかなり高い水準に位置しています。この水準にいた時は、短期的に20%以上の下落を経験しているため、注意が必要かもしれません。
アップルの決算まとめ
アップルの最新の決算発表は、2024年8月1日の引け後に行われました。アップルの四半期決算書には、売上高、純利益、EPS、製品別売上高、地域別売上高などの記載があります。特に、売上高の比率の高いiPhoneや利益率の高いサービス部門の売上高成長率は注目されています。サービス部門は、Apple Music、Apple TV、App Storeなどの事業を展開しており、ハードウェア中心に販売を行ってきたアップルがさらに利益を伸ばす機会を得ています。高い企業価値が認められる様になった背景にはサービス部門の成長があり、今後も成長性が期待されています。決算発表が株価に与える影響は大きいため、業績をしっかり把握する事が投資家には求められます。
実際に、8月に発表された決算を確認していきましょう。決算発表で注目する主な点は、アナリスト予想との比較、iPhone売上高およびサービス部門の売上高成長率、中国売上高です。アナリスト予想は市場予測と結びつけており、予想を超えることで投資家の期待値を超えると考えられています。予想は一般的にEPSと売上高に限定されますが、アップルは製品別売上高も予想されています。そのため、EPS、売上高、iPhone売上高、サービス売上高を比較していきます。
EPS予想:1.35ドルに対して、結果:1.40ドル。
売上高予想:845.3億ドルに対して、結果:857.8億ドル (前年同期比+4.9%)
iPhone売上高予想:388.1億ドルに対して、結果:393.0億ドル (前年同期比-0.9%)
サービス部門売上高予想:240.1億ドルに対して、結果:242.1億ドル (前年同期比+14.1%)
ここで注目していただきたいことは、全ての項目でアナリスト予想を上回ったことです。アップルは投資家に成長が期待される企業のため、売上高成長率の確認が必要です。全体売上高の成長率は高くはないですが、前期の企業ガイダンスの1桁前半%に沿った結果です。iPhone売上高成長率は、中国市場の逆風があり、低迷していますが予想値を超えた事が評価されています。サービス部門の売上高成長率は、前年同期比で加速が求められる傾向にありますが、前期の成長率14.2%から横這いの推移であり、やや物足りなさがあります。また、最近は中国の不況や政府内でのiPhone利用規制から中国売上高が低下しています。今期の中国売上高成長率は前年同期比-6.5%と地域別で唯一のマイナス成長であり、回復が期待されます。あらゆる地域や製品で売上高成長率を伸ばしている事が、アップルの長期的な株価の伸びに寄与しています。
【参考】AppleのApple reports third quarter results(2024)、CNBCのApple sales rise 5%, topping estimates as iPad and Services revenues jump、Apple reports first quarter results、Apple reports second quarter results、Apple reports third quarter results
アップルの配当と株主還元策
アップルは、安定したキャッシュフローを得ている事から配当を実施しています。今年度は四半期毎に0.25ドルの配当があり、年間想定利回りは0.4%です。(2024年9月20日次点)高配当銘柄と比べて利回りは低いですが、成長性が求められるグロース企業としては十分な利回りです。今後も成長が予想されるため、増配が続くことが期待されます。また、アップルは配当以外に自社株買いで株主還元を行っています。2024年5月に1100億ドルの大規模な追加自社株買い承認を行っています。この金額は日本企業のファーストリテーリング(ユニクロ)やNTTの時価総額に相当します。自社株買いは、投資家の保有する株式の価値を高める事と需給に働きかける事により、株価を押し上げる事に寄与しています。
【参考】日本経済新聞の時価総額上位
アップル株の将来の見通しとリスク
アップルはユーザーから高い支持を受けており、毎年新製品を提供している事から高い収益性を保持しています。しかし、安価な中国スマートフォンの台頭やApp Storeの独占禁止法訴訟などの問題が今後の収益に影響を与える可能性があります。また、アップルはグローバル企業であり、売上高の半分以上はアメリカ国外です。為替変動、世界のマクロ環境、諸外国とアメリカの関係性などがアップルの業績や株式に影響を及ぼすリスクがあります。
アップル株の投資戦略
アップルは長期にわたり、業績と株価が堅調に推移してきました。iPhoneを始め、主力製品の需要は依然として強く、キャッシュフローも安定しており、長期で投資を行った場合にS&P500より高いリターンが得られる可能性が十分あります。ただし、個別株はボラティリティが高く、見通しは不確実です。そのため、長期資産形成を行う際はS&P500や全世界株式などの実績が高い銘柄を軸にして、アップル株も投資先の一つとして候補に入れてみるのもいいでしょう。また、個別株はボラティリティが高い事から、割安な局面や需要が高まる時期に購入する事で短期的にリターンを狙える事があります。アップル株と自分の投資手法に適した投資を行う事が重要です。
まとめ
アップル株をいつ買うかの判断は、業績、配当、自分の投資手法を基に行うと良いでしょう。現在のアップル株は割高水準にありますので、短期的にはマクロ環境やアップルの新製品の売れ行きなどを慎重に見極めた上で購入を検討してみるのもよいかもしれません。アップル株は、S&P500よりも高いリターン実績がある事からポートフォリオに組み入れても面白い銘柄です。

アップルについてよくある質問 (FAQ)
Q1: アップルの配当利回りはどれくらいですか?
A1:2024年9月20日現在のアップルの年間想定利回りは0.4%です。
Q2: アップルの業績は今後も成長が見込めますか?
A2:サービス部門を中心に長期にわたり、成長が見込まれています。
iPhoneなどの新製品需要とサービス部門が今後の成長の鍵です。
これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報


