【初心者向け】株スクリーニングとは?銘柄選びの方法と条件設定を完全ガイド

07/31 13:45
「投資を始めてみたいけれど、数千もある銘柄の中から、どうやって自分に合った1社を選べばいいのかわからない」——。これは、多くの投資初心者の方が最初に直面する悩みです。上場企業は国内だけでも約4,000社、米国株まで含めれば膨大な数にのぼります。そのすべてを一つひとつ調べるのは、現実的ではありません。
そこで役に立つのが「スクリーニング」です。スクリーニングを使えば、「PERが低い」「配当利回りが高い」といった条件を指定するだけで、膨大な銘柄の中から自分の希望に合うものを効率的に絞り込めます。

この記事では、次の内容をわかりやすく解説します。

●スクリーニングの意味と、なぜ銘柄選びに役立つのか

PER・PBR・配当利回りなど、スクリーニングで使う主な指標

スクリーナー(スクリーニングツール)の基本的な使い方

高配当株・割安株・成長株など、目的別の条件設定の例

米国株をスクリーニングする際のポイント

●スクリーニングを使ううえでの注意点

最後まで読めば、自分の投資方針に合った銘柄を、効率よく探せるようになります。それでは、順に見ていきましょう。

株スクリーニングとは?

スクリーニングの意味

スクリーニング(screening)とは、もともと「ふるい分け」「選別」を意味する言葉です。株式投資においては、さまざまな条件を指定して、多数の銘柄の中から条件に合うものを絞り込むことを指します。

たとえば「配当利回りが3%以上」「PERが15倍以下」といった条件を設定すると、その条件を満たす銘柄だけが一覧で表示されます。膨大な選択肢を、自分の関心に沿って手早く整理できるのが特徴です。

スクリーニングツール(スクリーナー)とは

このスクリーニングを行うためのツールを「スクリーナー(screener)」と呼びます。多くの証券会社が、口座保有者向けに無料で提供しています。

スクリーナーでは、財務指標や株価指標、業種、地域など、さまざまな項目を組み合わせて条件を設定できます。条件を入力して検索するだけで、該当する銘柄が瞬時にリストアップされるため、銘柄探しの手間を大きく減らせます。

なぜ銘柄選びにスクリーニングが必要なのか

スクリーニングが銘柄選びに役立つ理由は、大きく2つあります。

1つ目は、時間の効率です。数千の銘柄を手作業で調べるには膨大な時間がかかりますが、スクリーニングを使えば、条件に合う候補を一瞬で抽出できます。限られた時間で投資判断を行いたい方にとって、大きな助けになります。

2つ目は、感情に左右されない選定ができる点です。「話題になっているから」「なんとなく良さそうだから」といった曖昧な理由ではなく、あらかじめ決めた数値基準にもとづいて銘柄を選べます。客観的なルールに沿って候補を絞り込むことで、冷静な判断につながります。

スクリーニングで使う主な条件・指標

割安性を見る指標(PER・PBR)

株価が、企業の実力に対して「割安か割高か」を判断するための指標です。

PER(株価収益率):株価が「1株あたりの利益(EPS)」の何倍かを示します。数値が低いほど、利益に対して株価が割安と考えられます。

PBR(株価純資産倍率):株価が「1株あたりの純資産」の何倍かを示します。一般に1倍を下回ると、純資産に対して株価が割安とされます。

収益性・成長性を見る指標(ROE・EPS成長率・売上高成長率)

企業が効率よく利益を稼げているか、今後の成長が期待できるかを見るための指標です。

ROE(自己資本利益率):株主の資本を使って、どれだけ効率的に利益を生み出しているかを示します。高いほど収益性が高いと考えられます。

EPS成長率:1株あたりの利益が、どれだけ伸びているかを示します。利益の成長度合いを測る目安です。

売上高成長率:売上がどれだけ伸びているかを示します。事業そのものの拡大ペースを表します。

配当を重視する指標(配当利回り・配当性向)

配当による収入(インカムゲイン)を重視する方が注目する指標です。

配当利回り:株価に対して、年間の配当金がどれくらいの割合かを示します。高いほど、投資額に対して受け取れる配当が多くなります。

配当性向:企業が稼いだ利益のうち、どれだけを配当に回しているかを示します。高すぎる場合は、無理な配当をしていないか確認する目安にもなります。

規模・流動性の条件(時価総額・出来高)

銘柄の規模や、売買のしやすさを判断するための条件です。

時価総額:企業の規模を表します。大きいほど経営が安定している傾向があり、小さいほど値動きが大きくなりやすい傾向があります。

出来高:一定期間に売買が成立した株数です。多いほど売買が活発で、希望するタイミングで取引しやすくなります。

主な指標を表にまとめると、次のとおりです。なお、目安はあくまで一般的な参考値であり、業種や相場環境によって適切な水準は異なります。

指標名

意味

一般的な目安(参考)

PER(株価収益率)

利益に対する株価の割安度

業種により異なるが、低いほど割安とされる

PBR(株価純資産倍率)

純資産に対する株価の割安度

1倍を下回ると割安とされることが多い

ROE(自己資本利益率)

資本を使った利益の効率

一般に10〜15%以上が一つの目安とされる

配当利回り

株価に対する年間配当の割合

高いほど配当収入が多いが、持続性の確認が必要

時価総額

企業の規模

大きいほど安定、小さいほど値動きが大きい傾向

出来高

売買された株数(流動性)

多いほど売買しやすい

※上記の目安は一般的な参考値であり、特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。

スクリーナーの使い方【基本ステップ】

スクリーナーは、次の4つのステップで使うと、無理なく銘柄を絞り込めます。

STEP1 投資の目的を決める

まず、「自分が何を重視して投資するのか」をはっきりさせましょう。投資のスタイルは、大きく次の2つに分けられます。

1つは、株価が上昇したときの差益(キャピタルゲイン)を重視するスタイルです。もう1つは、配当による定期的な収入(インカムゲイン)を重視するスタイルです。どちらを重視するかによって、設定すべき条件が変わってきます。目的が定まると、条件設定の方向性も自然と決まります。

STEP2 条件を設定する

目的が決まったら、スクリーナーに条件を入力します。最初から多くの条件を盛り込む必要はありません。まずは2〜3個の条件から始めると、結果を理解しやすくなります。

たとえば「配当収入が目的」なら、配当利回りと時価総額の2つから始める、といった具合です。条件を絞りすぎると候補が少なくなりすぎるため、結果を見ながら少しずつ調整していきましょう。

STEP3 結果を比較・分析する

条件を設定すると、該当する銘柄が一覧で表示されます。表示された銘柄を、指標の数値で比較してみましょう。

同じ条件を満たす銘柄でも、収益性や成長性には差があります。複数の指標を並べて見ることで、「より自分の方針に合うのはどれか」が見えてきます。

STEP4 個別企業をさらに調べる

ここで重要なのは、スクリーニングはあくまで「一次選抜」だということです。条件で絞り込んだ銘柄が、必ずしも良い投資先とは限りません。

絞り込んだ候補については、企業の事業内容、業績の推移、今後の見通し、ニュースなどを個別に確認することが欠かせません。スクリーニングで候補を絞り、最終判断は個別分析で——という流れを意識しましょう。

目的別のスクリーニング条件の例

高配当株を探す条件例

配当収入を重視する場合の、条件の組み立て方の一例です。

○配当利回りが一定以上(例:3〜4%以上)

○配当性向が極端に高くない(無理な配当をしていないか確認)

○時価総額が一定以上(経営の安定性を考慮)

配当利回りの高さだけで選ぶと、業績悪化で株価が下がった結果として利回りが高く見えているだけ、という場合もあります。利益や財務の健全性もあわせて確認することが大切です。

割安株(バリュー株)を探す条件例

実力に対して株価が安く評価されている銘柄を探す場合の一例です。

○PERが低い

○PBRが低い(例:1倍前後以下)

○ROEが一定以上(収益性も確保されているか確認)

割安に見える銘柄の中には、業績の先行きに懸念があって安く放置されているものもあります。「なぜ割安なのか」という理由まで考えることが重要です。

成長株(グロース株)を探す条件例

今後の業績拡大が期待できる銘柄を探す場合の一例です。

○売上高成長率が高い

○EPS成長率(利益成長率)が高い

○ROEが高い

成長株は将来への期待が株価に織り込まれているため、PERなどが高めになる傾向があります。期待が先行している分、業績が想定どおり伸びなかったときの値下がりリスクにも留意が必要です。

米国株のスクリーニング方法

米国株も、基本的な考え方は日本株と同じです。ただし、いくつか押さえておきたい違いがあります。

日本株との違い(指標の考え方・情報源)

米国株のスクリーニングでは、次のような違いを意識しておくとよいでしょう。

指標そのものはPER・PBR・ROEなど共通していますが、目安となる水準は市場や業種によって異なります。特に米国市場は成長企業が多く、日本株の感覚で「PERが高い=割高」と単純に判断すると、有望な銘柄を見逃すことがあります。

また、決算は四半期ごとに行われ、情報は基本的に英語で公開されます。日本語に対応した情報源やツールを使うと、初心者の方でも調べやすくなります。

米国株スクリーニングで押さえたいポイント

米国株をスクリーニングする際は、次の点を意識すると効率的です。

第一に、市場規模が大きく銘柄数も膨大なため、条件をある程度しっかり設定して候補を絞ることが有効です。第二に、為替の影響を受ける点です。米ドル建てで運用するため、円換算でのリターンは為替変動の影響を受けることを念頭に置きましょう。第三に、セクター(業種)での絞り込みです。テクノロジーやヘルスケアなど、注目する分野からアプローチするのも一つの方法です。

スクリーニングの注意点

スクリーニングは便利なツールですが、使ううえで知っておきたい注意点があります。

第一に、条件のバランスです。条件を厳しく絞りすぎると、該当する銘柄がゼロになってしまうことがあります。反対に、条件が緩すぎると候補が多すぎて絞り込めません。結果を見ながら、条件を一つずつ調整していくのがコツです。

第二に、指標は過去のデータにもとづくものであり、将来を保証しないということです。財務指標の多くは、過去の決算実績から算出されます。過去の数字が良くても、今後も同じように推移するとは限りません。

第三に、最終判断には個別の企業分析が欠かせないということです。前述のとおり、スクリーニングは候補を絞り込む「一次選抜」にすぎません。絞り込んだ銘柄については、事業の中身や将来性を自分の目で確かめることが、納得のいく投資につながります。

moomoo証券のスクリーニング機能でできること

ここまで解説してきたスクリーニングを、実際に行うにはスクリーナーが必要です。moomoo証券のアプリには、初心者から経験者まで活用できるスクリーナーが標準で搭載されています。「スクリーナー」を使用することで、膨大な数の銘柄の中からご自身にぴったりの銘柄を見つけることができます。さまざまな条件で投資対象候補となる銘柄を抽出できるため、銘柄選びには欠かせないツールです。

スクリーナーの条件設定の手順

moomoo証券のスクリーナーでは、米国株・日本株をはじめ、香港株やシンガポール株、オーストラリア株など、複数の株式市場の銘柄を同じツール内で絞り込めます。条件として設定できる50種類以上の指標を用意し、PERやPBRといった評価指標、ROEや成長率などの収益性・成長性指標、時価総額や出来高など、多彩な項目を組み合わせて検索できます。

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おすすめスクリーナーのテンプレートを利用しよう

一から条件を設定するのが難しいと感じる方のために、「おすすめスクリーナー」も用意されています。これは、著名投資家の投資戦略などをもとにした条件があらかじめ設定されたもので、「高収益&高成長割安株」など、「高配当株」といったテーマから選ぶだけで、該当する銘柄を確認できます。銘柄選びの考え方を学ぶ入り口としても役立ちます。

さらに、作成した条件は保存でき、設定した条件が過去の相場でどのような結果になったかを検証する機能なども備えています。

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AIを活用した銘柄探しも:moomoo AIの使い方

中心となるのが、対話型の「moomoo AIアシスタント」です。ふだん使いの日本語でそのまま質問できるのが特徴で、たとえば気になる銘柄について尋ねると、財務状況や直近の決算の要点、株価が動いた背景などを即座に回答してくれます。投資用語の意味を確認したいときにも使えるため、銘柄探しの途中で生じた疑問をその場で解消できます。スクリーナーで絞り込んだ候補を一社ずつ調べる「個別企業の分析」の段階で、特に役立つでしょう。

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また、気になる銘柄を多角的に自動分析し、最新情報をまとめて提供する「AI銘柄分析(日報・週報)」や、過去の似た値動きのパターンから将来の動きを予測する「AIチャート予測」といった機能もあります。条件で絞り込む前の「気になる銘柄をなんとなく眺めたい」段階から、絞り込んだあとの「もう一歩踏み込んで調べたい」段階まで、幅広く活用できます。

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これらの機能は、基本的に無料で利用できます(一部の機能は、口座保有者向けに無料で提供しています)。「自分で条件を組むのはまだ不安」という方も、まずはおすすめスクリーナーから試してみるとよいでしょう。

※掲載している機能やサービス内容は本記事執筆時点のものです。最新の仕様は、moomoo証券の公式サイトやアプリでご確認ください。

まとめ

本記事では、株式投資におけるスクリーニングの基礎から、条件設定の方法、moomoo証券のツールまでを解説しました。最後に要点を振り返ります。

●スクリーニングとは、条件を指定して多数の銘柄から候補を絞り込むことで、時間を節約し、感情に左右されない客観的な銘柄選びに役立ちます。

●主な指標には、割安性を見るPER・PBR、収益性・成長性を見るROE・成長率、配当を見る配当利回り・配当性向、規模や流動性を見る時価総額・出来高などがあります。

●スクリーナーは「目的を決める→条件を設定する→結果を比較する→個別企業を調べる」という流れで使うのが基本です。

●スクリーニングはあくまで「一次選抜」であり、指標は過去データにもとづくものです。最終判断には個別の企業分析が欠かせません。

まずは無料のスクリーナーで、自分の方針に合った条件を試してみてください。膨大な銘柄の中から、自分に合った1社を見つける第一歩になるはずです。

よくある質問(FAQ)

  • Q. スクリーニングは無料でできますか?

    A. 多くの証券会社が、スクリーナーを無料で提供しています。moomoo証券でも、アプリのスクリーニング機能を無料で利用できます(一部の機能は、口座保有者向けに無料で提供しています)。

  • Q. 初心者はどの条件から始めればいいですか?

    A. まずは2〜3個の分かりやすい条件から始めることをおすすめします。たとえば配当収入を狙うなら「配当利回り」と「時価総額」、割安な銘柄を探すなら「PER」と「PBR」とい

  • Q. スクリーニングだけで銘柄を決めてよいですか?

    A. スクリーニングだけで投資先を決めるのは、おすすめできません。スクリーニングはあくまで候補を絞り込む「一次選抜」です。絞り込んだ銘柄については、事業内容や業績の推移、今後の見通しなどを個別に確認したうえで、最終的な判断を行いましょう。

これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報

目次
株スクリーニングとは?
スクリーニングで使う主な条件・指標
スクリーナーの使い方【基本ステップ】
目的別のスクリーニング条件の例
米国株のスクリーニング方法
スクリーニングの注意点
moomoo証券のスクリーニング機能でできること
まとめ