【高配当日本株】円高ヘッジと安定収入を兼ねる選択肢

05/20 11:09

日経平均株価は調整十分も「二番底」形成を意識か

日経平均株価も24年4月の高値から一時的に約27%下落し、欧州債務危機、チャイナショック、コロナショックの平均的な調整幅に達したことから、一定の底入れが進んだと見る向きもあります。その後、安値から大きく反発しました。

4月9日、トランプ大統領が「相互関税の一時停止」を発表し、この90日間の措置は7月初旬に期限を迎える見通しです。

テスラ、アマゾン、エヌビディアといった米主要企業の決算ガイダンスには保守的な内容が目立ち、加えて米国債の格下げ強弱まちまちな経済指標、FRBと日銀の金融政策のスタンスへの不透明感なども重なり、相場全体に強気一辺倒とは言い切れない状況が続いています。

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仮に今後、再び調整局面を迎える場合には、4月の安値を起点とする「二番底」の形成といった展開が意識される可能性もあります。こうした相場局面では、「押し目買い」のタイミングに注目が集まりやすくなります。

ドル円相場の行方:円高をもたらす要因は?

ドル円相場を考察するにあたっては、米景気がソフトランディングにとどまり、利下げ局面が短期に留まるという前提(=メインシナリオ)に基づけば、局所的なドル安は買いの好機と捉えられる可能性もあります。しかし、足元では米国の通商政策に加え、財政、為替政策をめぐるスタンスに不透明感があり、為替の方向性を従来通りに捉えるのは難しくなっています。

円高ドル安圧力として意識される要因:

  • トランプ大統領による「ドル高是正」発言など、米ドルの意図的な切り下げへの言及

  • 米国の貿易赤字削減と国内製造業回帰を目的とした通商政策(関税強化など)による経済摩擦発生・ドルの信認低下

  • トランプ減税は税収減を伴うため、歳出が変わらない場合は財政赤字の拡大を招きやすくなる

  • 米企業決算や経済指標に見られる景気減速の兆し

  • 円キャリートレードの巻き戻し(円と外貨の金利差が縮小することで起こりやすい)

  • FRBの利下げと日銀の利上げによる金利差縮小

  • 利下げ観測の織り込みによる米国債利回りの低下(債券価格は上昇)

為替相場は政策要因と市場環境の双方に影響を受けやすく、ドル円の方向性を見極めるには、金融政策だけでなく、通商・財政政策の動向にも注視する必要があるといえるでしょう。

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5月16日に、米国債の信用格付けが引き下げられました。ある程度は事前に消化されていた材料とはいえ投資家が「米国から資金を引き上げる動き(脱米国)」を意識させるきっかけにもなりました。

株式と債券の利回り(投資に対する利益の割合)を比較する視点から見ると、この格下げによって株式の魅力が相対的に下がり(債券利回りが上昇・債券価格が下落)、米国株が「わりに合わない投資」に見えやすくなっているとも言えます。

一方で、日本株は相対的に金利上昇圧力が小さく、配当利回りが高い銘柄も多く見られます。

日本株の高配当銘柄は、円高局面における影響を相対的に抑えながら、配当収入を通じて安定したリターンを意識しやすい投資対象として検討の余地があります。

コアサテライト戦略と日本株の役割

日本では、オールカントリー(eMAXIS Slim 全世界株式)や米国株指数の投資信託が非常に人気です。新NISAの導入後、これらの投資信託への資金流入が加速しました。外国株の積立投資を運用のコアとする投資家にとって、日本の高配当株をサテライトとしてポートフォリオに組み入れることで、為替リスク(円高リスク)が低減され、投資対象の分散ができるようになります。

為替リスクの理解

為替リスクとは、外国通貨建て資産の価値が為替変動によって変動するリスクのことです。日本円→米ドル建ての資産を保有している場合、購入時の為替レートよりも円高になると、外国通貨建て資産の価値は円ベースで下がります。

日本株高配当銘柄に注目できる理由

1. 為替リスクの低減

オルカンや米国株指数への投資は、通常ドル建てで行われるため、円高進行時には円換算での資産価値が減少するリスクがあります。日本株への投資は円建てであるため、為替リスクを自然にヘッジする役割を果たします。

2. 分散効果

米国株市場には魅力的な成長株が多い一方で、日本市場には伝統あるサービス・製造業が依然として強固な基盤を持っています。日本と海外の強いセクターごとの特性が異なっているため、リスク分散の観点からも日本の高配当銘柄は魅力的です。

3. 安定配当

ポートフォリオに配当金が貰える銘柄の組み入れがない場合、高配当銘柄を保有することで、ポートフォリオ全体のキャッシュフローが安定し、特に市場の変動が激しい時期でも一定の配当収入を確保することが可能です。

配当利回りランキング

配当利回りランキングを使用することで、日本株の高配当株と連続増配株を効率よく発見できます。一般的に日本株においては、配当利回りが3%以上の銘柄が高配当株とされることが多いです。

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銘柄探しのヒント:

moomooのスクリーナーで配当利回りが3%以上、かつ下落相場に強いとされている業種である電気ガス医薬品を、内需関連株として小売不動産を追加し、企業の収益性(日本株ならROEで8%以上)を加味して銘柄を抽出します。

この条件で、25年6月4日現在86銘柄が該当しました。

ここから、企業個別の要因(連続増配か、信用の需給はどうか、親会社からTOBの可能性はあるか等)を考慮し、海外売上高比率が50%以下の銘柄を選定すると投資妙味のある銘柄が見つかるかもしれません。

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市場のボラティリティと投資戦略

相場のボラティリティを理解することは、効果的な投資戦略を立てる上で重要です。恐怖指数(VIX)は、投資家が日経平均株価の将来の変動をどのように想定しているかを表した指数です。この数値が高いほど、投資家が今後、相場が大きく変動すると見込んでいることを意味します。振り返ると、24年の8月・25年の4月のVIX急騰時の株式は「押し目」であったことがわかります。

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市場のボラティリティを利用した「押し目買い」、特に安値での株式買い増しで、長期的なリターンを高める可能性があります。VIX指数は30を超えると投資家のリスク回避姿勢が強まっていると判断されます。リーマンショック、コロナショックなどでは60〜80台に急上昇しました。

やみくもに「下がったら買い」というよりも、VIX指数が40を超えたタイミングで「押し目買い」を開始する目安とするなども戦略として良いかもしれません。一度に底値を掴み取るのも難しいものなので、数回、数十回に分散した「押し目買い」を実施するのも有効でしょう。

まとめ

不確実性が高い市場環境下においては、日本株の高配当銘柄が安定した配当収入を提供し、リスク分散を図るうえで有効な投資対象となり得ます。オルカンや米国株指数の積立投資を運用のコアに持つ投資家にとっても、サテライト的に日本の高配当株を組み入れることで、ポートフォリオ全体の安定性を高められます。長期目線で、多様な市場環境に柔軟に対応しつつ、資産形成を進める一助となる情報になれば幸いです。

(2025年6月4日更新)

これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報

目次
日経平均株価は調整十分も「二番底」形成を意識か
ドル円相場の行方:円高をもたらす要因は?
日本株高配当銘柄に注目できる理由
配当利回りランキング