レバレッジETFの仕組みと近年人気の個別株ETF

05/20 00:09

ETFとは?

ETF(上場投資信託:Exchange Traded Fund)は、株式と同様に取引所でリアルタイムに取引される金融商品です。ETFの投資対象は幅広く、株式、債券、REIT、商品など多岐にわたります。また、レバレッジや為替ヘッジの有無などの特徴を持つETFもあり、さまざまな投資ニーズに応える柔軟性を持っています。従来の投資信託(Mutual Fund)と比較すると、ETFには手数料が低い商品が多く、取引所で取引されるため流動性が高いという特徴があります。

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ETFには、市場価格と基準価額という2つの価格が存在します。市場価格は、ETFが実際に取引される価格で、取引所での需給バランスによって決まります。一方、基準価額は、ETFが保有する資産の時価評価額に基づいて算出された値です。ETFの市場価格は基準価額に近づくように設計されていますが、市況や需給の変化により乖離する場合もあります。

2倍レバレッジETFとは?

2倍レバレッジETFは、特定の指数や個別株の2倍のパフォーマンスに連動する投資成果を目指した金融商品です。例えば、対象となる資産が1%上昇すれば、2倍レバレッジETFは2%上昇します。同様に、対象となる指数が1%下落した場合、2倍レバレッジETFは2%下落します。

レバレッジETFは、短期間で大きなリターンを求める投資家に人気があります。しかし、注意すべきはリスクの高さです。ボラティリティ(価格変動の幅)も大きくなるため、ある程度投資経験があり、相場の動きを頻繁に確認できる方に適しています。

※本記事では主に2倍レバレッジETFに焦点を当てていますが、レバレッジの倍率は1.5、2、3倍などが存在します。

2倍レバレッジETFの仕組み

2倍レバレッジETFは、どのようにして対象となる指数や個別株のパフォーマンスを2倍にするのでしょうか?

その答えは「レバレッジ」にあります。投資の世界におけるレバレッジとは、「手持ち資金以上の金額で取引を行う」ために資金を借り入れる仕組みを指します。この仕組みを活用し、レバレッジETFは対象となる資産の1日のリターンを2倍にします。

2倍のレバレッジを維持するため、ETFでは毎日「リバランス」と呼ばれる調整が行われます。リバランスでは、先物取引やスワップ契約などのデリバティブと資金の借り入れを用いてポジションを再構築し、2倍のレバレッジ効果が1日のリターンに厳密に適用されるようになっています。短期的な運用ではリバランスは効果的に機能しますが、長期間の運用においては注意が必要です。

日々のリバランスによって、レバレッジETFでは長期運用において「複利効果」がマイナス作用し、対象となる資産そのものの動きとは異なる結果が生じる可能性があります。具体的には、日々のリターンが累積することで、同期間の対象株・対象指数の上昇率・下落率に一定の倍率(当記事ではレバレッジ2倍)を乗じたパフォーマンスとの乖離が起こり得ます。

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例えば対象となる資産が1日目に+5%2日目に-10%3日目に+5%の値動きをした場合、対象となる資産は元の水準に戻ります。一方で2倍レバレッジETFの場合、価格は以下のように動きます。

  • 1日目:100×(1+2×5%)=110

  • 2日目:110 × (1 - 2×10%) = 88

  • 3日目:88 × (1+2×5%) = 96.8

この事例では結果として、基準となる資産は元に戻った一方、2倍レバレッジETFは約3.2%の乖離が生じています。これがレバレッジETFの「減価」のメカニズムです。

また、ボラティリティが高い市場環境では、価格の変動幅が大きくなるため、想定通りのリターンが得られない場合があります。特に長期運用では、日々のリターンが累積される過程で乖離が拡大し、予想を大きく下回る結果になるリスクが高まります。

2倍レバレッジETFの長所と短所

2倍レバレッジETFは、仕組みを理解し、短期的な値動きを活用した投資戦略を採用する場合に、有力な対象となります。ここでは、2倍レバレッジETFの主な長所と短所を整理しました。

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レバレッジETFの種類と用途

レバレッジETFは、株価指数や特定のセクターを投資対象とした商品を中心に、個人投資家にも幅広く利用されています。例えば、S&P500やNASDAQといった株価指数に連動するものは、その分かりやすさから取引量も多く、人気が高いです。また、特定のセクターに焦点を当てたETFは、テクノロジーやヘルスケアといった成長性が期待される分野に特化したものがあります。

さらに、金や石油などのコモディティや外国為替レートを対象としたレバレッジETFもあります。これらは、短期的な利益を狙った取引や市場の値動きに対するヘッジ手段として活用されることが多いです。

人気の米国株がレバレッジ2倍ETFになりました!

近年、新たに登場した個別株に特化した2倍レバレッジETFが注目を集めています。個別株の2倍レバレッジETFはエヌビディア、テスラ、アップルといった人気の米国個別株の値動きに連動し、その2倍のリターンを提供する仕組みを持っています。

たとえば、エヌビディアの株が1日で3%上昇すれば、対応する2倍レバレッジETF(NVDL)は、約6%の上昇が期待できます。同様に、エヌビディアの株が3%下落した場合、NVDLは約6%下落します。

個別株2倍レバレッジETFの一例

このほかにも、COIN $Coinbase (COIN.US)$ 、AMD $アドバンスト・マイクロ・デバイシズ (AMD.US)$ 、PLTR $Palantir (PLTR.US)$ 、MU $マイクロン・テクノロジー (MU.US)$ 、TSMC $台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング (TSM.US)$ など、成長性の高い企業に連動する2倍レバレッジETFが続々と登場しています。

レバレッジETFにはスイングトレード

レバレッジETFは、「スイングトレード」と呼ばれる数日から数週間の短期間での売買に適しています。スイングトレードは、伝統的な「長期投資」のスタイルとは異なり、市場の値動きを素早く捉えることを目的としています。スイングトレードのポイントとしては、テクニカル分析やファンダメンタル分析を組み合わせて将来の株価の値動きを予測します。また、関連するニュースやトレンドを注視し、取引の判断に役立てます。

主なリスクと対策

レバレッジETFはボラティリティが非常に高い金融商品で、小さな値動きでも大きな利益/損失を生む可能性があります。さらに、日々のリバランスが複利の影響を増幅させる場合があり、想像以上に投資元本を毀損するリスクがあります。このようなリスクを軽減するために、以下のような対策が有効です。

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結論

短期的な利益を追求する投資家にとって、リターンを効率的に高めることができるレバレッジETFは魅力的です。ただし、相場が思い通りに動かない場合、大きな損失を招くおそれがあります。レバレッジETFは日々の「リバランス」によって短期的なリターンを効率的に実現しますが、長期保有では「複利効果」「減価」として現れます(複利効果のマイナス作用)。この商品特性とメカニズムを良く理解するようにしましょう。また、レバレッジETFへの投資では、スイングトレードのような短期投資戦略を基本に、迅速な意思決定と計画的な管理を徹底することが重要です。リスクとリターンのバランスを考慮し、効率的かつ慎重な運用を心がけましょう。

まだ投資を初めたばかりの方や、保守的な投資家にとって、レバレッジETFは不向きかもしれません。レバレッジETFの特性を十分に理解し、ご自身のポートフォリオの計画や目標、リスク許容度と照らし合わせることが重要です。

※当記事はグラナイトシェアーズ提供記事を元に再編集・再構成しました。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点:

レバレッジ型、インバース型の ETF 及びETNの価額の上昇率·下落率は、2営業日以 上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率·下落率に一定の倍率を乗じたもものとは 通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。上記の理由から、レバレッジ型、インバース型の ETF 及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。

これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報

目次
ETFとは?
2倍レバレッジETFとは?
2倍レバレッジETFの仕組み
2倍レバレッジETFの長所と短所
人気の米国株がレバレッジ2倍ETFになりました!
レバレッジETFにはスイングトレード
主なリスクと対策