権利付き最終日周辺の値動き
権利付き最終日周辺の株価は、特有の値動きを伴う傾向があることを知っておきましょう。配当金や株主優待をゲットしたい場合も、権利確定日と権利落ち日をしっかり理解をしておくべきです。株式をできるだけお得に買いたい場合も、値動きの傾向を知っておくことは有意義でしょう。
権利確定日
権利確定日とは、配当金や株主優待などを受け取る資格がある株主を決定する日です。配当金や優待を受け取りたい場合は、この日に株主名簿に名前が記載されている必要があります。株式市場では取引が行われた日(約定日)から実際に株主名簿に名前が登録されるまでに2営業日かかります。したがって、配当金・株主優待を受け取りたい場合は、権利確定日の2営業日前までに株式を購入する必要があります。
権利付き最終日
権利付き最終日は、権利確定日の2営業日前の日にあたります。この日までに株式を購入(約定)すれば、配当金や優待を受け取る権利を獲得することができます。
権利落ち日(配当落ち日)
権利落ち日は、権利付き最終日の翌営業日です。この日から株式は権利なしで取引されるようになります。権利付き最終日に株を保有していれば、権利落ち日に株を売却しても権利を受け取ることができます。
(例)2024年3月末日が権利確定日の場合

株価動向は?
権利付き最終日に近づくにつれて、配当金や優待優待を目当てとした投資家の参加も増えるため、買い需要が増加し、株価が上昇する傾向があります。一方で、権利落ち日(権利確定日直後)には権利を確定した投資家が株式を売却するため、売り需要が増加し、株価は下落しやすいのが一般的な傾向です。
丸紅(8002)は年2回配当金を株主に分配しています。

権利付き最終日周辺の値動きを確認してみましょう。
2023年3月末、期末配当の権利付き最終日の翌営業は、権利落ち日です。権利落ち日に値下がり(終値前日比-1.8%)しています。権利落ち日のローソク足は陽線のため、前日比で株価こそ下げたものの買いの勢いが強かったことが分かります。押し目を待っていた人が多かったのかもしれません。

2023年9月末、中間配当の権利付き最終日前後は、丸紅が云々というよりも米国の長期金利の上昇を受け「地合いが悪かった」のです。権利を確定させた人、権利落ち日を狙って買った人が、その翌日の権利確定日での下げを見てすぐに売ったのかもしれません。権利確定日のローソク足は長い陰線で、売り圧力が強かったことが見て取れます。

投資戦略は?
権利の獲得にこだわりがない場合、あらかじめ権利落ち日の株式に目をつけておいて、権利落ち日を過ぎて株価が下がっているときに買うという手があります。株価下落が想定される権利落ち日(とその後数営業日)は比較的安価に株を手に入れるチャンスとも言えるでしょう。権利確定日や権利落ち日を理解し、それに基づいて株式を購入・売却することは投資における戦略の1つです。
ただし、株式投資の基本として、企業の業績が株価に影響するため、権利の有無だけでなく、企業の将来性や財務状況なども慎重に評価することが大切です。

学びを実践に生かそう
権利付最終日を調べる
まずは、お目当ての銘柄の権利付最終日を調べましょう。この日の取引時間終了時点で現物株式を保有していれば、配当金ないし株主優待を受けとる権利を獲得できます。
株主優待の場合は、保有株数によって優待内容が異なる企業も存在します。「長期株主向けの優待制度」を授けている企業もあります。
過去のチャートを確認する
銘柄の目星がついたら、チャートで過去の値動きを確認してみましょう。配当・優待銘柄は権利付最終日に向けて値上がりする傾向があります。特に人気銘柄ともなれば、思いのほか株価が高騰することも。市場での話題性を考慮しつつ(メディアでのランキング上位の常連になるなど)、過去のチャートを見て、これまで権利付最終日の付近ではどのような値動きをしていたのかを確認しておくと参考になるでしょう。
権利確定月は銘柄によって異なります。年間を通して獲得したい配当・優待銘柄の目星をつけておき、購入タイミングを虎視眈々と狙うようにしておけば、権利付最終日前に駆け込んで買う必要がなくなります。
ある程度購入候補の銘柄を絞っておいて、市場全体の調整時などに買うのも戦略です。ただし、次の権利付最終日まで保有しておく必要があるため、実際に権利を獲得するまでに時間がかかることも考慮しましょう。
まとめ
権利確定日とは、配当金や株主優待などを受け取る資格がある株主を決定する日です。権利確定日に株主名簿に名前が記載されている必要があります。権利付き最終日は権利確定日の2営業日前です。権利確定日前の期間には株価が上昇する傾向があり、権利落ち日には株価が下落することが一般的です。
投資戦略としては、個別銘柄の過去の傾向を確認したうえで、権利付き最終日前に購入し、権利確定を目指すか、権利落ち後の下落を利用して安価に購入するのもひとつです。また、配当・優待銘柄の購入候補をある程度絞ったうえで、市場全体の調整時に買うのもよいでしょう。配当・優待の有無だけでなく、企業の将来性や財務状況も評価する株式の基本も忘れないようにしましょう。
これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報
