移動平均線とは?見方・使い方を初心者にもわかりやすく解説!
移動平均線とは、ある一定期間の株価から平均値を計算し、その平均値の動きを折れ線グラフで表したものです。
移動平均線を活用することで、今後の相場が上がるのか、下がるのかという予想が立てやすくなり、株の売買をするタイミングが分かりやすくなります。
ただし、以下のような注意点もあることを覚えておきましょう。

この記事では、移動平均線の計算方法や、移動平均線を使った実際の銘柄の分析方法を解説します。

カテゴリ
移動平均線とは?
>移動平均線の活用方法
>移動平均線の計算方法
移動平均線は意味ない?
移動平均線の使い方①ゴールデンクロス・デッドクロス
移動平均線の使い方②グランビルの法則
【実践】移動平均線を使って株の値動きを分析
>ゴールデンクロス・デッドクロス
>グランビルの法則
まとめ
移動平均線とは?
移動平均線は、ある一定期間の株価からその平均値を計算し、株価の動きを折れ線グラフで表したものです。
折れ線グラフの形をみることで日ごと、週ごと、月ごとの株価の終値の平均値が上がっているのか、下がっているのかを視覚的に把握できます。
さらに、移動平均線を使って株価の分析を行う「テクニカル分析」では、移動平均線の動きから、今後の相場や値動きを予測できると考えられています。
株価の動きは、投資家が株の売り買いという投資行動を行った結果なので、再び同じパターンが繰り返される可能性があります。
そのため、移動平均線などのチャートを分析し、過去にも同じような値動きをしたパターンを見つけることができれば、今後の相場や値動きを予測できるかもしれません。
テクニカル分析では、移動平均線を使うことで、株式投資で成功する可能性が上がると考えられています。
移動平均線の活用方法
移動平均線は、他の指標と組み合わせて活用するのが一般的です。
まず、移動平均線には、平均値をとる期間別に3つの種類があります。

これらの3種類をグラフ化して組み合わせて、短期的~長期的視点で株価を分析し、売買のタイミングを見極めることができます。
さらに、移動平均線は、株価と組み合わせて活用することもできます。
どのような指標と組み合わせたら良いのか、また、グラフの動きが何を表しているのかを理解できるようになれば、移動平均線を有効活用できるでしょう。
移動平均線の計算方法

このような疑問を持っている人のために、計算方法を解説します。
なお、実際に、自分で移動平均線を作成するのは、手間暇がかかり、途中で計算ミスをしてしまう可能性があります。
そのため、移動平均線は、信頼性がある証券会社などが提供しているツールを使うことをおすすめします。
それでは、例として、日足チャートである5日移動平均線を作ってみます。
日足チャートの場合、移動平均線の計算では、毎日の株価の終値を使います。
例えば、ある企業の10日間の株価の終値が以下だったとします。

手順①から⑦に沿って、移動平均線を作成してみましょう。



それぞれの平均値をつないだ線が、移動平均線です。
今回の例は、株価が右肩上がりに上昇していることが分かります。
日付が経過とともに、同じ作業を繰り返していけば、より長い5日移動平均線が完成します。
日足チャートの25日移動平均線や、週足チャートの13週移動平均線、月足チャートの12ヶ月移動平均線なども、同じ計算方法作成することが可能です。
移動平均線は意味ない?
移動平均線を使うと、株価の動きが視覚的に分かりやすくなります。
しかし、移動平均線を利用したテクニカル分析には、意味がないと考えている投資家もいるようです。
移動平均線の動きを分析することは、一般的な経済の動きや株価の動向を知ることができるので、株式投資において、有益な情報の一つだと考えられます。
投資初心者の方がすぐに移動平均線を使いこなすのは難しいですが、チャートに見慣れてくることで、株価の動きをパターン化して捉えられるようになるでしょう。
ただし、移動平均線を利用しても、投資で必ず成功するということはありません。
また、移動平均線を活用する場合には、覚えておきたいポイントもあるので、注意点を確認しておきましょう。

刻一刻と変化する株価に対応して、利益を出すためには、スピードが大切です。
日足の移動平均線は、毎日の終値で計算されるため、スピード重視の株式投資において、大きなデメリットになります。
また、2008年におきたリーマンショックによる株価の暴落や、2020年に世界経済に大打撃を与えている新型コロナウイルスによるコロナショックは、過去の移動平均線を分析しても、誰も予想がつかない出来事でした。
「過去のパターンを分析しても将来の値動きを予測できない」「突発的な出来事に対応できない」という注意点は、頭に入れておきたいポイントです。
確かに、移動平均線だけで株式投資を成功させるのは難しいのが現状です。
しかし、移動平均線を複数組み合わせて行う「テクニカル分析」や、企業の安全性や経営状況を確認する「ファンダメンタル分析」を合わせて行うことで、何も分析をせずに感覚で売買をする方法と比較した場合、ある程度客観性をもって判断ができます。
また、チャートを読み込むことで、世界経済の動きに理解が深まり、今後の株価の動向について、だんだんと予測ができるようになります。
過去のチャートは意味がないと決めつけるのではなく、株式投資を行う場合は、移動平均線の動きを参考にしてみましょう。
移動平均線の使い方①ゴールデンクロス・デッドクロス
次に、実際に移動平均線を活用するために具体的な方法をチェックしていきます。
移動平均線を利用する分析方法として、まずは次の2つのグラフを理解しましょう。
ゴールデンクロスとデッドクロスは、売買のタイミングを計るときに使われる指標です。
短期移動平均線が長期移動平均線と交差する時を指し、株価の上昇・下落のサインとされています。
日足で言えば5日と25日、週足で言えば13週と26週などがよく用いられます。

ゴールデンクロスは、「買いのサイン」と判断するのが一般的です。
日足で5日短期移動平均線が25日の長期移動平均線を下から上に交差するもので、株価がこれから上がっていく上昇のサインとされています。
ゴールデンクロスの角度が急だと、今後相場が上がるという予想に、より信頼度が高いと考えられています。

一方で、デッドクロスは、「売りのサイン」と判断するのが一般的です。
日足で5日の移動平均線が25日の長期移動平均線を上から下に交差するもので、株価がこれから下がっていく下降のサインとされています。
デッドクロスの角度が急だと、今後相場が下がるという予想に、より信頼度が高いと考えられています。
ただし、ゴールデンクロスやデッドクロスが見られたからと言って、必ず相場が上昇・下落するとはいい切れません。
あくまで参考情報として、経済動向やファンダメンタル分析と組み合わせて判断しましょう。
移動平均線の使い方②グランビルの法則
さらに、移動平均線の活用方法として、「グランビルの法則」があります。
グランビルの法則は、移動平均線と株価の動きをグラフ上に並べて、その動き方を分析することで、今後の株価の値動きを判断するという株式投資理論です。
移動平均線と株価の関係によって、買いのタイミング4通り、売りのタイミング4通り、合わせて8通りの法則があります。



ゴールデンクロスやデッドクロスと比べて、グランビルの法則は、パターンを解釈するのが難しいと感じるかもしれません。
投資初心者の方やグランビルの法則を初めて使う方は、以下のどちらかを探すようにしましょう。

他のパターンと比べて見分けやすく、法則通りの値動きをすることが多いので、株式投資に成功する可能性が高くなります。
注意点としては、グランビルの法則だけに頼りすぎないようにすることです。
グランビルの法則を使ったテクニカル分析も、他の分析方法と同様に、必ず利益を上げることができるとは限りません。
特に、新型コロナウイルスで世界的に経済が悪化している状況など、不測の事態が起こっている場合は、法則通りに価格が動かない可能性があります。
グランビルの法則は、他のテクニカル分析と同様に、あくまでも1つの指標であることを認識し、企業の経営状況を確認するファンダメンタル分析と合わせて、活用するようにしましょう。
【実践】移動平均線を使って株の値動きを分析
それでは実際に、移動平均線を使って、株価の分析を行ってみましょう。

ゴールデンクロス・デッドクロス
過去のデータをもとに分析と結果を確認していきましょう。
任天堂の2020年6月中旬から9月中旬までの3ヶ月間において、「日足5日移動平均線」「日足25日移動平均線」「株価」のグラフは以下の通りとなっています。
このグラフでは、株価がこれから上がっていく上昇のサインであるゴールデンクロスと、株価がこれから下がっていく下降のサインであるデッドクロスの両方を確認することができます。


まず、2020年7月14日に、5日移動平均線(短期移動平均線)が、25日移動平均線(長期移動平均線)を上から下に交差する現象が見られました。
これは、「デッドクロス」です。これから株価が下がるため、売りのサインとして使われていますが、実際のところ、7月14日から7月30日頃まで、ゆるやかに株価が下がりました。

次に、2020年8月7日に、5日移動平均線(短期移動平均線)が、25日移動平均線(長期移動平均線)を下から上に交差する現象が見られました。
これは、「ゴールデンクロス」です。
これから株価が上がるため、買いのサインとして使われていますが、実際のところ、株価は大きく上昇しました。
ただし、ゴールデンクロスとデッドクロスを使った株価の分析方法は、必ずしも、毎回、ルール通りに株価が動くというものではありません。
しかし、任天堂のここ2ヶ月の実際の相場の動きを見ると、法則に当てはまっていることが分かりました。
ゴールデンクロスとデッドクロスは、テクニカル分析の基本とされているため、株式投資の際は、参考情報としてチェックしておくと安心です。
グランビルの法則
任天堂の2020年8月中旬から9月中旬までの1ヶ月間において、「日足5日移動平均線」と「株価」のグラフは以下の通りとなっています。
このグラフでは、グランビルの法則にある、いくつかのサインを確認することができます。

まず、2020年7月末に、5日移動平均線が上がり、株価も上昇している中で、株価が移動平均線を下から上に超える現象が見られました。
これは、グランビルの法則において、①の買いのタイミング(移動平均線が水平もしくは上がり、株価も上昇。かつ、株価が移動平均線を下から上に超えたとき)と言われています。
実際、この後株価は大きく上昇しました。
また、2020年8月下旬には株価が移動平均線から再び下に下がる現象が見られました。
これも、グランビルの法則において、②の買いのタイミング(移動平均線が上がり、株価も上がって、移動平均線を超えた後(①)に、再び株価が移動平均線より下がったとき)と言われています。
実際、この後株価は上昇しています。
そして2020年9月上旬には株価が移動平均線から大きく下に乖離しました。
これもグランビルの法則において、④の買いのタイミング(株価が移動平均線から大きく下に乖離したとき)と言われており、その後の株価は上昇しています。
このように、グランビルの法則は、実際の株価の動きにも当てはめることができました。
グランビルの法則は、売り買いを合わせて8つのパターンがありますが、その全てにおいて、ルール通りにいつも株価が動くとは限りません。
また、チャートに慣れていない場合、瞬時にグランビルの売り買いのパターンを判断するのは難しいでしょう。
まずは、今回行ったように、過去の移動平均線と株価のグラフをチェックし、グランビルの法則について理解を深めることが大切です。
移動平均線や株価のチャートに見慣れることで、実際の株取引のシーンでも、すぐにパターンを見つけることができるようになるでしょう。
投資初心者の方は、まずチャートを確認し、その後ネット証券のデモ画面などを使って注文入力をしてみるという一連の流れを練習してみましょう。
そして、様々な指標やチャートを使いこなしながら、株式投資での少しずつ経験を積んでいきましょう。
まとめ
様々な数値や、複雑なグラフを使うテクニカル分析には、苦手意識を持っている方も多いと思います。
しかし、テクニカル分析の知識を持ち、上手に使いこなすことができると、株式投資で成功する確率が高くなります。
初めて株式投資に挑戦する方は、移動平均線と株価の動きをチェックして、ゴールデンクロスやデッドクロスと呼ばれるサインを見つけられるようになることを目指しましょう。

これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報
