流動性比率を読み解く

05/19 12:18

株式投資家が聞きたくない言葉、それは倒産です。企業が倒産を宣告すると、その企業の株式が無価値になる可能性が高くなります。会社はさまざまな理由で倒産にいたる可能性があります。

可能性の1つは、企業が破産していることです。これは、負債総額が資産総額を上回っていることを意味します。負債比率など、支払い能力をはかる指標をみることで、長期的な財務健全性についての洞察が得られます。また、企業が流動性危機に直面した場合にも倒産する可能性があります。

流動性リスクは、企業が負債を維持するのに十分な速さで資産を現金化できないために倒産するリスクとして定義されます。したがって、銀行からの融資、従業員の給与、サプライヤーへの買掛金などの短期債務を支払うのに十分な現金が会社にない場合に起こり得ます。

では、どのようにして短期債務を返済できるのかを知るには、何を見ると良いのでしょうか?

流動比率、当座比率、現金比率の 3 つを見ると、短期債務を返済できるのかどうかについての情報が得られるとされています。

まずは、運転資本比率とも呼ばれる流動比率から始めましょう。流動比率は、流動資産を流動負債で割ることで計算されます。流動資産とは、現金、現金同等物、売掛金、在庫など、1年以内に現金化できる資産のことをいいます。流動負債とは、企業が1年以内に返済しなければならない債務のことです。短期借入金、買掛金、賃金などが含まれます。流動比率は、企業が短期債務を返済するのに十分な流動資産を持っているかどうかを投資家に示します。

流動比率は1.5 という数値が許容されると一般的に考えられています。この水準であれば、企業が短期債務を支払うのに十分な流動資産を持っていると解釈ができるでしょう。流動比率が1未満の場合は、その企業には短期債務をカバーするのに十分な資産がないことを意味し、投資家とっては危険信号です。ただし、すべての流動資産を即座に清算して負債を返済できるわけではありません。たとえば、在庫は他の流動資産ほど流動的ではなく、売却するまでに数週間から数か月かかる場合もあるのです。

したがって、より保守的な当座比率の使用を投資家は好む場合があります。当座比率は、在庫と前払費用を除いた流動資産を流動負債で割ったものと等しくなります。つまり、当座比率では、在庫を売却せずに流動負債を支払う企業の能力を測ることができるということです。当座比率は1という水準が良好であると一般的には考えられています。この水準であれば、企業が流動負債を返済するためにすぐに清算できる十分な資産を持っていることを意味します。当座比率の数値が低いほどデフォルトのリスクが高くなります。

流動比率と当座比率を比較すると、現金比率は比較的保守的です。現金比率は、普通預金口座、短期金融市場口座ファンド、国庫短期証券など、最も流動性の高い資産、つまりは現金および現金同等物のみに焦点を当てたものです。現金比率の計算式は、現金と現金同等物を流動負債で割ったものです。現金比率が 1 より大きい場合、企業が短期負債を返済するのに十分な現金を手元に持っていることを意味します。現金比率が 1 未満の場合、現金を使って短期債務を返済することが困難になる可能性があります。

一般的に、流動性比率が高いほど、低いよりも優れているとされています。います。つまり流動性比率が高いと、企業が流動性危機に陥る可能性は低いことを意味します。ただし、比率が高すぎる場合は、良い兆候ではない可能性があります。また、企業が資産を効率的に使用していないことを示唆している可能性もあります。流動性比率は業種によって異なることに、ここで留意してください。

ビジネスモデルも重要です。たとえば、小売業者は大量の在庫を抱えていることから、他の業界よりも当座比率が低くなるのが一般的です。したがって、流動性比率は、同じ業界の 2 社を比較する場合、もしくは 1 社を業界平均と比較する場合により適している指標であると言えるでしょう。

要約すると、企業の短期負債の支払い能力を測るには、流動比率、当座比率、現金比率をみると良いでしょう。流動性指標を見るにあたり、業界も考慮する必要があります。

3つの流動性指標についての理解は深まりましたか?

これでビデオは終わりです。 また次回お会いしましょう。

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これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報