価格の節目を狙う!逆指値・トリガー注文の活用法
投資をする上で「どこで買うか」「どこで売るか」は非常に重要です。しかし、相場の動きを常に監視しながら、最適なタイミングで注文を出すのは簡単ではありません。そこで活用できるのが 「逆指値注文」 と 「トリガー注文」 です。これらの注文をうまく使うことで、リスク管理をしながら、戦略的な取引が可能になります。
本記事では、 「逆指値注文」 と 「トリガー注文」 の特徴を解説し、それぞれの活用シーンについても触れていきます。
逆指値注文とは?
逆指値注文は、設定した価格(トリガー価格)に到達すると、自動で指値または成行注文を発注する方法です。

逆指値(指値)注文の活用シーン
売りの逆指値(指値)
「この価格以下になったら、〇〇ドル以上で売る」損失限定に活用
例えば、100ドルで保有している株が95ドルを下回ったときに94ドルで損切りしたい場合、以下ように設定します。
株価が95ドルを下回った時点で94ドル以上で売却の指値注文が発動します。

逆指値(指値)の売り注文は、リスク管理の一手段として役立ちます。
ただし、「売りたい価格を決めておく」ことが前提となります。トリガー価格に到達しても、指値価格に到達しなければ約定しないため、「確実に売りたい」場合は成行、逆指値(成行)と使い分けるのが適切です。

利益確定にも活用可能
設定したトリガー価格が保有単価を上回る場合、逆指値(指値)の売り注文は損切りではなく利益確定の目的で応用できます。
例えば、80ドルで購入した株の株価が100ドルになり、利益を確保しつつ、万が一の下落に備えたい場合:
トリガー価格:95ドル
指値価格:94ドル
このように設定することで、一定の利益を確保しながら、さらなる上昇の可能性も残せます。
買いの逆指値(指値)
「この価格以上になったら、〇〇ドル以下で買う」
ブレイクアウト狙いのエントリーに活用
例えば、株価95ドルの銘柄に対し、100ドルを超えたら上昇トレンドに乗ると判断した場合、以下のように設定することで、100ドルを超えた時点で101ドル以下で買付の指値注文が発動します。

特定の価格帯を超えたタイミング(ブレイクアウト)でエントリーする投資戦略において利用されます。
トリガー価格に到達しても、指値の指定価格に届かないと約定しない可能性がある点に注意が必要です。

逆指値(成行)注文の活用シーン
売りの逆指値(成行)
「この価格以下になったら、即座に成行で売る」迅速な損失限定に活用
例えば、現在100ドルで保有している株が95ドルを下回った場合に損切りしたいとき、以下のように設定します。
株価が95ドルに到達すると即座に成行注文が発動し、売却が実行されます。

成行注文のため、株価急落時には想定よりも低い価格で約定する可能性があります。

利益確定にも活用可能
設定したトリガー価格が保有単価を上回る場合、逆指値(成行)の売り注文は損切りではなく利益確定の目的で応用できます。
買いの逆指値(成行)
「この価格以上になったら、即座に成行で買う」ブレイクアウト・トレンドフォローでのエントリー
例えば、現在の株価が95ドルの銘柄で、100ドルを超えたら上昇トレンドに乗ると判断した場合、以下のように設定します。
株価が100ドルに到達すると即座に成行注文が発動し、買付が実行されます。

市場の大きな変動時に即座にエントリーしたい場合にも有効です。買い板と売り板の価格に乖離がある銘柄や、流動性の低い銘柄の場合、予想よりも高い価格で約定する可能性がある点には注意しましょう。

トリガー注文とは?
トリガー注文は、設定した価格(トリガー価格)に到達すると、自動で指値または成行注文を発注する方法です。

トリガー(指値)注文の活用シーン
買いのトリガー(指値)
底値確認後の買い
「この価格以下になったら、〇〇ドル以下で買う」
例えば、現在100ドルの株が90ドルに到達したら93ドルで買いたい場合、以下のように設定します。
株価が90ドルに達した時点で、93ドル以下で買付の指値注文が発動されます。

90ドルを底値水準と仮定し、その価格を一度つけた後に93ドルまで戻る局面があれば、買付が実行される仕組みです。
「一度底値を付けてからの戻りは強い」「いったん売られて需給が改善した」といった相場観をもとに判断する場合に、有効な手法です。

売りのトリガー(指値)
「この価格以上になったら、〇〇ドル以上で売る」
トリガー(指値)売り注文は、損切りや利益確定の管理を目的として活用できますが、確実に売却できるとは限らないため、頻繁には採用されません。単なる損切りや利益確定では成行の売り、トリガー(成行)売りのほうが一般的に使われます。
トリガー(指値)売りが有効なシーン
高値確認後の売り
例えば、株価が100ドルに到達したことを確認したうえで、万が一の急落に備えて95ドルで一部ポジションを売却したい場合、以下のように注文を設定します。
株価が100ドルに達した時点で、95ドル以上で売却の指値注文が発動されます。

一旦の高値を付けた後、株価が下落に転じるであろう局面で、保有ポジションの一部だけを売却しておきたい場合などに、有効な手法です。特に、高値の後に急落し、全体のポジションが含み損となるリスクを避けたいといったニーズがある場合に適しています。

トリガー(成行)注文の活用場面
買いのトリガー(成行)
「この価格以下になったら、即座に成行で買う」
例えば、現在110ドルの株が100ドルに到達したら、即座に成行で買いたい場合、以下のように設定します。

株価が100ドルを下回った時点で成行注文が発動され、即座に約定します。

売りのトリガー(成行)
「この価格以上になったら、即座に成行で売る」例えば、現在90ドルの株が100ドルに到達したら、即座に成行で売りたい場合、以下のように設定します。

株価が100ドルを上回った時点で成行売り注文が発動され、即座に約定します。

トリガー(成行)注文は、トリガー到達後に発動するのが成行注文のため、想定外の価格で約定する可能性があります。
「トリガー(成行)注文は何のためにあるのか?」と疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。そこで、理解をもう一歩深めるために、通常の指値注文とトリガー(成行)注文の違いについて整理してみましょう。
指値注文とトリガー(成行)の違いは?
指値注文(例:買い注文)
株価が100ドルのとき、「95ドル以下で買いたい」と設定し発注すると、株価が95ドルまで下がれば約定し、それ以上の価格では成立しません。
トリガー(成行)注文(例:買い注文)
「株価が95ドルまで下がったら、すぐに成行で買う」と設定すると、株価が95ドルに到達した瞬間に成行注文が発動し、市場価格で約定します。つまり、95ドルに到達するまでは注文が発注されず、到達した瞬間に注文が市場に流れます。
違いのポイントは、指値注文は発注した時点で市場に注文が存在しますが(板情報にも表示)、トリガー(成行)はトリガー価格に到達しない限り注文が市場に出ません(板情報にも表示されません)。
トリガー注文(成行)は、「市場に影響を与えずに、一定の条件を満たすまで注文を控えておく」ための手法とも言えます。つまり、意図的に自分の注文を板情報に出さないことで、他の市場参加者に自分の意図(価格や数量)を察知されにくくするという特徴があります。
いかがでしたか?
逆指値注文とトリガー注文は、いずれも設定したトリガー価格に到達すると、自動的に指値または成行注文を発注します。大きな違いは、買い/売りそれぞれの注文が成立する価格の方向(=株価の動きの方向)です。
これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報

