上場企業とは

05/19 13:14

日本市場における上場企業とは

「上場」するとは、株式市場において株式を公開することを指します。上場企業とは、日本の証券取引所に株式を公開していて、一般の投資家から資金調達ができる企業のことです。

日本には東京証券取引所(以下:東証)をはじめ、札幌・名古屋・福岡の4つの取引所が存在します。各取引所のなかでも東証が最も多くの上場企業の株式を取り扱っています。

企業が上場するメリット

日本には170万社以上の株式会社が存在しますが、証券取引所に上場している企業は約3900社です(2024年2月時点)。証券取引所に上場することで資金調達がしやすくなったり、企業の信用が高まるなどのメリットを得られるため、上場を目指す企業や若手実業家が存在します。

例えば雇用ひとつをとってみても「上場企業に勤めている」ことで一定の信頼感を与えられるため、新卒や現役世代が上場企業を条件として就職活動を行うことも珍しくありません。

article image

上場企業の行う情報開示

上場企業は株式市場のルールに従い、財務報告(決算報告)をはじめとして、透明性が高い情報開示を行う必要があります。私たち投資家や市場参加者は、企業の行う情報開示を材料のひとつとして企業の将来性や健全性、業績を評価します。

上場企業のガバナンス改革

東京証券取引所は、2025年4月から「プライム市場の企業に、決算短信などの決算情報と、適時開示を英語で開示するように義務づける」と発表しています。

海外投資家からは、日本企業による情報開示について、英語資料の不足や日本語での開示に比べて英語情報の開示タイミングの遅れが指摘されています。このような情報の非対称性が日本株への投資の障壁となっているとの声が多く挙がり、上場企業は改善を必要としています。

2023年10月末時点でプライム市場に上場している企業のうち

  • 「決算短信」を全文英語で開示しているのは47%(一部英語は44%)

  • 「決算説明会資料」を全文英語で開示しているのは66%(一部英語は3%)

  • 「適時開示情報」を全文英語で開示しているのは27%(一部英語は23%)

英語での開示が資料の一部にとどまるケースもあるとして、全ての文章を日本語だけでなく英語でも表記するよう促すことにしています。さらに今後は、義務化の対象を有価証券報告書などに広げることも検討されています。

企業が開示する情報としては、有価証券報告書、決算短信、決算説明資料、中期経営計画、適時開示情報などがあります。いずれも企業が投資家や株主に対して提供する財務に関わる情報ですが、それぞれの目的、内容、提出のタイミングに違いがあります。

article image

資産運用立国を目指している日本

2024年に新NISAが始まっただけでなく、明らかに海外投資家を意識したうえで、英語での情報開示を東証が促しています。上場企業としても、グローバルを意識した情報の開示の在り方を考えさせられるでしょう。

裏を返せば、グローバルを意識した情報開示が上手い会社は海外投資家から相応に評価されてくるという可能性があることに個人投資家としては目を見張るべきでしょう。海外投資家からの資金流入が、株価上昇の一因と考えられるからです。

プライム企業は開示のルールが義務化予定とのことですが、スタンダードやグロースの企業であってもグローバルに向けて英語での開示をしていることには戦略があるという見方もできるわけです。

まとめ

上場企業は、株式市場において株式を公開し、多くの投資家から資金を調達できる企業です。これにより、企業は資金調達の機会を増やし、信用度や知名度を高めることができます。しかし、定期的な財務報告や透明性の高い情報開示など、上場企業には厳格なルールが伴います。

足元では東証が上場企業の情報開示の規則をグローバルを視野に入れたものに改正してくるなど、資産運用立国を目指す日本としての取り組みが加速しています。個人投資家としても上場企業のコミットメントに注目すべきでしょう。

これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報

目次
日本市場における上場企業とは
企業が上場するメリット
上場企業の行う情報開示
上場企業のガバナンス改革
資産運用立国を目指している日本
まとめ