ファンドマネージャーに学ぶ!米国株ポートフォリオの構築法

05/19 07:38

米国株投資を始めてみたものの、「どんな銘柄を選べばよいのか」「どの資産にどれくらい投資すればよいのか」など、ポートフォリオの組み方に悩む個人投資家は少なくありません。

「なんとなく買う」から卒業して、自分の目的に合った投資を始めるヒントにしていただければ幸いです。

1.ファンドマネージャーの実力はどう見抜く?アルファとトラッキングエラーで読み解く評価軸

ファンドマネージャーの実力を評価する際は、単にリターン(利益額)の大きさを見るだけでは不十分です。

重要なのは、どれだけのリスクを取って、どのように効率的に超過収益(いわゆる「アルファ」)を生み出しているかという視点です。つまり、「どれだけ儲けたか」だけでなく、「どれだけうまく儲けたか」を多面的に見る必要があります。

その評価の中心となる指標が、「アルファ」と「トラッキングエラー」です。

アルファとは、市場(ベンチマーク)をどれだけ上回ったかを示す指標で、ファンドマネージャーが市場平均を超える成果をどの程度あげたかを示します。

一方、トラッキングエラーは、運用成績がベンチマークとどれだけ異なる動きをしているかを示す指標で、どれほど積極的に独自のポートフォリオを構築しているかを把握する手がかりになります。

具体的には、トラッキングエラーが小さい場合は、ベンチマークに沿った安定的な運用をしていることを意味します。反対に、トラッキングエラーが大きいということは、ベンチマークと大きく乖離するリスクを取ってでも、アルファを狙っているという姿勢を示しています。

つまり、アルファを得るためには、ある程度のリスク(=ベンチマークとの乖離)を受け入れる覚悟が必要だということです。

例えば、S&P500が年率+10%で推移しているとき、あるファンドが+12%のリターンを出しているとします。

このファンドは、ポートフォリオ全体の90%をS&P500に連動させ(ベンチマーク・エクスポージャー=90%)、残りの10%で積極的に個別銘柄やテーマ投資を行い、アルファの獲得を狙ったとします。

この場合、ベンチマーク部分(90%)でおおむね+9%のリターンを得つつ、残りの10%で+3%のリターンを上乗せすれば、合計で+12%となります。S&P500の+10%に対して+2%の超過収益(アルファ)が得られたことになり、この+2%が「市場を上回る実力」として評価されるのです。

ファンドマネージャーは、ベンチマークから大きく外れすぎないように注意しつつ(過度なリスクを取らずに)、どのようにしてアルファを生み出すか日々工夫しています。

個人投資家にとっても、まずは自分なりの「ベンチマーク」を定めたうえで、それを上回る成果を目指すことは、投資スキルを高めていくうえで非常に有効です。

2.アルファとベータの配分比率

ポートフォリオは一般的に、7〜9割を市場全体に連動するベータ(=ベンチマーク・エクスポージャー)」、残りの1〜3割を超過収益を狙うアルファ」に充てる考え方が多く用いられています。

ベータ部分は、S&P500のようなインデックスに連動する投資を通じて、市場平均のリターンを安定的に得るための基盤とします。

一方、アルファ部分は、個別銘柄の選定やセクター配分の調整、テーマ投資などによって、ベンチマークを上回る成果を狙う役割を担います。ただし、アルファの比率を高めすぎると、全体の安定性が損なわれる可能性もあるため、慎重に配分を設定する必要があります。

個人投資家の場合、まずはベータ中心の構成、つまりインデックスを中心とした運用から始めるのが無難とされています。投資経験を積み、経験を積んで投資判断に自信がついてきたら、徐々にアルファを追求する部分を増やしていく方法が現実的でしょう。

3.実践してみよう

FANG+インデックスを自分のベンチマークに設定したとします。

FANG+は、米国の代表的な大型グロース銘柄(メタ、アマゾン、アップル、グーグル、テスラなど)で構成されており、成長性の高いセクターを反映するインデックスです。

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ポートフォリオの80%をFANG+に連動させる(ベンチマーク・エクスポージャー=80%)ことで、市場平均のリターンを安定的に取りにいきます。これにより、FANG+の成長を基礎リターンとしてしっかり享受できます。

次に、残りの20%をアルファ部分として活用します。この部分では、自分の分析に基づいて個別銘柄を選定したり、新興テック株や特定テーマ(例:暗号資産関連、再生エネルギーなど)に投資するなど、積極的に超過収益を狙います。

仮に、FANG+が年率+15%のリターンを出しているとき、ベンチマーク部分(80%)で約+12%(=80%*15%)のリターンが得られます。さらに、アルファ部分(20%)で+20%の上乗せができれば、全体のポートフォリオリターンは約+16%(超過収益1%)になります。

このように、大部分をベンチマークに連動させつつ、一部で積極的に超過収益(アルファ)を狙うというアプローチは、安定性と成長性のバランスを取りたい個人投資家にとって非常に実践的な戦略です。

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参考:FANG+インデックスファンドの請求目論見書(抜粋)

具体的な数字を使ってシミュレーションしましょう

残りの20%は暗号資産の銘柄に投資し、こちらで20%のリターンを狙ったと仮定します。

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参考:FANG+インデックスファンドの交付目論見書(抜粋)

■ 前提条件

  • ベンチマークリターン:+15%(仮定)

  • アルファ部分リターン:+20%

■ ベンチマーク部分の配分と金額

※残り4%はキャッシュや他銘柄に回す、あるいは補完投資として想定

ベンチマーク部分のリターン

  • リターン:+15%

■ アルファ部分のリターン

  • リターン:+20%

■ トータルリターン

  • トータルリターン率:+16%

  • 超過収益:+1%

ベンチマークエクスポージャーを保有するメリット

たとえアルファ部分が+0%と期待外れの結果になった場合でも、全体のリターンは+12%となります。

アルファ部分が機能しなかったとしても、市場平均(+15%)から大きく乖離することなく、安定的に12%のリターンを確保できる点が魅力です。

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米国株の買付最小単位は従来1株ですが、micro米国株(端株)の活用で、最低取引額が1ドル(1ドル以上、1セント単位)最低取引株数にして0.0001株(株価が1ドル以上の銘柄は0.01株)から買付が可能です。

ベンチマーク部分の配分に準ずる金額を指定して個別銘柄を購入し、ポートフォリオを組み立てます。

なお、moomoo証券では日本円を両替なしでそのまま米国株の買付に使うことができます。

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4.まとめ

「なんとなく買う」投資から一歩進み、自分の目的に合ったベンチマークを設定したうえで、市場平均のリターン(ベータ)と超過収益(アルファ)をバランスよく組み合わせることが、安定的かつ効率的な資産形成につながります。

特に投資を始めたばかりの段階では、ベンチマーク・エクスポージャーを多めに設定し、市場リターンをしっかり取りに行くスタンスが重要です。経験を重ねる中で、少しずつアルファ部分を広げ、自分の強みを活かした運用に挑戦していくのもよいでしょう。

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ぜひ本コンテンツの考え方を参考に、自分に合った「戦略的ポートフォリオ」を組み立ててみてください。

これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報

目次
1.ファンドマネージャーの実力はどう見抜く?アルファとトラッキングエラーで読み解く評価軸
2.アルファとベータの配分比率
3.実践してみよう
具体的な数字を使ってシミュレーションしましょう
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4.まとめ