ダイヤモンド半導体が注目されている背景とは?投資家注目の関連銘柄20選もご紹介!
今注目されているダイヤモンド半導体とは?
次世代パワー半導体として期待されている「ダイヤモンド半導体」は、その名の通り、ダイヤモンドを原材料とする画期的な性能の半導体です。
半導体の定義
現在、ほとんどの半導体の原材料は、シリコン(珪素)(原子番号Siの元素)です。このシリコンにほんの僅かな不純物を混ぜると、電気を一方向にしか流さないなど電気的な性質が大きく変わります。この性質をうまく応用して電気を流したり、止めたりする、小さい電気信号を大きくするなどに使われるのがトランジスタなどの半導体素子で半導体部品とも呼ばれます。一般的にはこの部品類を単に「半導体」という事が多いです。
パワー半導体とは?
経済関連の雑誌、テレビ番組で「パワー半導体」という言葉を見聞きする機会が増えてきていますね。この「パワー半導体」とはなんでしょうか?
日本最大級の公的研究機関である国立研究開発法人産業技術総合研究所によりますと「パワー半導体」とは、「電力変換器を構成する最も重要な半導体デバイスの総称」と難しい専門用語で説明してありました。
もう少しわかりやすく説明すると、次のような用途の半導体素子です。
直流を交流に変換する「インバータ」
逆に交流を直流に変換する「コンバータ」または「整流器」
電圧を変える「レギュレータ」 または「電圧変換機」
周波数を変える「周波数変換器」
パワー半導体についての明確な定義は無いようですが、1A(アンペア)以上の大きな電流を流せる、高い電圧で使える半導体素子と言っていいでしょう。パワー半導体は、身近な所ではノートPC、スマホの充電に使われる「充電器」や「ACアダプター」の中に使われているトランジスター、ダイオード、ICなどと呼ばれている半導体素子です。
ほとんどの電子回路は、低い電圧の直流で動いています。一方で、日本の家庭のコンセントに来ているのは、100Vの交流です。そのため、家庭内、オフィスで使われるほとんどの電気機器には、コンバータとレギュレータ、つまりパワー半導体の一種が使われています。
半導体の原材料ってどんなもの?
CPU、メモリー素子など一般の半導体素子の原材料は、ほとんどがシリコン(=ケイ素 Si)です。一方で、パワー半導体は大電流、高電圧がかかるのでシリコンとは異なる材料も使われます。その材料はSiC(炭化ケイ素)、GaN(窒化ガリウム)やGa203(酸化ガリウム:分子式としては数字を小さく表記します)などで、「化合物半導体」と呼ばれます。加えてパワー半導体には、大きい電力がかかり、発熱があります。その熱を逃がすためにパワー半導体素子のサイズは大きくなってしまいます。このようにパワー半導体は、CPUやメモリーなど一般の半導体と材料、サイズに違いがあるので、多品種少量生産になりがちです。
ダイヤモンド半導体の応用範囲は?
ダイヤモンド半導体はこれまでのシリコン、化合物半導体と比較して際立って優れた性質を持っています。そのため、「究極の半導体材料」と言われることもあります。ダイヤモンド半導体の応用領域を図示したのが下の図1です。図の中のBeyond 5Gというのは、現在の携帯、スマホで使われている5Gの次の世代、6G以降の規格という意味です。
さらにダイヤモンド半導体は、一般の半導体と違って放射線、宇宙線に強いという特長もあります。そのため、放射能がある原子炉内に入るロボット、宇宙空間の人工衛星に活用できるとされています。

実は・・!世界と比較しても日本が先行しているダイヤモンド半導体の研究開発
佐賀大理工学部 嘉数 誠教授は23年4月、世界で初めてダイヤモンドを使った半導体デバイスを組み込んだ下の図2のような電子回路を開発し、長時間の実働実験に成功しました。
この他には、早稲田大学発スタートアップのパワーダイヤモンドシステムズ、また、1995年から活動している大熊ダイヤモンドデバイスという研究ベンチャー企業は、北海道大学と連携して成果を上げつつあります。半導体の先端研究分野として注目されている分野ですからアメリカ、中国をはじめとして世界中の研究機関が研究を急いでいます。とはいえ、論文やニュースを見る限りでは、日本が研究では先行しているようです。
ここでダイヤモンド半導体とシリコン、化合物半導体の比較表を見て下さい。

ダイヤモンド半導体の実用化と課題
世界のダイヤモンド半導体研究で最先端を走っていると思われている佐賀大学の嘉数教授は2025年にダイヤモンド半導体の実用化を目指したいと発言しています。従って、ダイヤモンド半導体の量産化は少し先になりそうです。半導体ダイヤモンドをつくるにはたくさんの技術的なデメリットと課題があります。だからこそ、最近までダイヤモンド半導体は実用化できなかったのです。ダイヤモンド半導体を作るには、まずは板状の人工ダイヤモンドを作ります。次にそれを薄く平らな小さい板状に切り出してから加工します。
ダイヤモンドを薄い板に加工するにはダイヤモンドの粒を含んだ砥石(といし)で少しずつ削ります。皆様、ご存じのようにガラスは固いですが、衝撃には弱く、簡単に割れてしまいますね。これと同じように固い物質は脆い(もろい)場合が多いです。ダイヤモンドはガラスよりもはるかに固い物質なので、薄くすると割れやすくなってしまいます。
このような理由でダイヤモンドの加工はシリコンよりもはるかに手間、時間、費用がかかります。次に半導体の表面の加工します。半導体素子を作るには、「ドーピング」と呼ばれる不純物を浸透させて半導体の性質を変える技術と、「パッシベーション」という表面に絶縁膜技術が必要です。ダイヤモンド半導体ではこれらが難しいのですが、嘉数教授のグループはダイヤモンドに二酸化窒素を添加する技術を確立しましたと言います。
投資家注目のダイヤモンド半導体銘柄とは?
ダイヤモンド半導体が実用化されるとシリコン半導体の加工で実績がある企業に加え、ダイヤモンド加工の技術を持つ企業がダイヤモンド半導体の恩恵を受けるでしょう。
ダイヤモンド半導体関連銘柄本命の3選
ディスコ:半導体、電子部品の研削・切断・研磨装置で世界トップの有名企業。既にダイヤが含まれる砥石を製造、販売している
東京精密:半導体製造装置・計測機器メーカー。ウエハテスト用の試験機は首位。
ノリタケカンパニーリミテド:高級陶磁器としては有名ですが、砥石の最大手。セラミック材、装置なども強い
ダイヤモンド半導体関連銘柄一覧表

住石ホールディングス:石炭大手。他に新素材・人工ダイヤや採石も手掛けている
兼房:工業用機械刃物最大手で、ダイヤモンド工具も製造
タムラ製作所:弱電用トランス他部品のメーカー
旭ダイヤモンド工業:ダイヤモンド工具最大手
NEW ART HOLDINGS:ブライダルジュエリーなど宝飾品が主力。
ロブテックス:工具やファスニングツールが主力。ダイヤモンド工具も製造
天龍製鋸:機械のこ製造の老舗でダイヤモンド工具も
第一カッター興業:工業用ダイヤや水ジェット、道路工事関連
イーディーピー:人工ダイヤ原料、単結晶のダイヤモンドとその関連素材の開発・製造・販売。
ダイヤモンド半導体関連銘柄の今後
現時点では、ダイヤモンド半導体は、まだ研究段階ですので、量産化の時期は未定です。ダイヤモンド半導体は、物性は優れているので、近い将来に人工衛星など特殊な用途に使われる可能性が高いです。一方で、パソコン、家電製品は、製品価格が高くては、売れません。従って使われる半導体はコストが重視されます。そのため、仮に優れた部品、技術でも価格のメリットが無ければ、使われる可能性は低いです。これまで述べてきた通り、パワー半導体の材料としては、化合物半導体もありますので、これからはダイヤモンド半導体を含めた開発競争になるでしょう。
ダイヤモンド半導体の研究はまだ道半ばですが、現在の生成AIの同じようにダイヤモンド半導体の実用化に向けて具体的に動きだすと、関連する企業の株価は急騰するでしょう。ですから、この記事に取りあげた銘柄のニュースに注目して、ダイヤモンド半導体の研究、実用化に進展があれば、すぐに初動に乗れるよう今後のニュースに注目し続ける事をお勧めします。
これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報

