今が日本株に投資する絶好のタイミングか

05/19 14:20

■日経平均は調整局面入り?

株式市場の定義では、高値から10%を上回る下げを調整と言う。その意味ではまだ日経平均の下げは一旦5%下げたに過ぎない。調整局面に入ったと言うのは早すぎる。

しかし、年初からほぼ一貫して上げていた日経平均が、短期的にも5%下げるのは今年初めてだった。

株式市場でテクニカル指標として移動平均線とのかい離を見ることが多い。今回は、中期トレンドである25日移動平均線を3月12日に一時割った。1月4日以来約2カ月ぶりだった。

●日経平均24年3月急落の4つの理由

1. テクニカル:達成感、ダブルトップで警戒感

2. ファンダメンタルズ:日銀のゼロ金利政策解除観測と円高

今回の株の下げを主導したのは、日銀が3月18日から19日に行う金融政策決定会合で日銀がゼロ金利を解除するという観測が高まったためだ。日本のインフレ率があがり、賃金も上がりはじめたことから、歴史的な政策転換で、17年ぶりの利上げとなる。

併せて読みたい:マイナス金利解除前後、日銀金利上昇の影響は?

株式市場では基本的に、利下げは買い、利上げは売りだ。利下げは市場の資金が潤沢となり株式市場に流れ込みやすいからだ。また利上げは日米金利差が縮小することから、円高ドル安要因である。

3. 米国市場をリードしてきたAI、半導体関連に利益確定

23年後半からの日本株の上昇を牽引してきたのは、米国のエヌビディアなどのAI関連と半導体関連銘柄だった。ChatGPTが急速に普及し、米GAFAMを筆頭にAIへの投資が加速した。エヌビディアの業績が爆発的に増加したことで、米国のAI関連、半導体関連銘柄が急騰した。日本株も半導体関連の上げが日経平均の上げを主導した。

相場の中心銘柄としてエヌビディアの株価は23年に3.4倍になり、24年も77%上げている。しかし、3月8日に974ドルの高値をつけた後、3月11日には841.66ドルまで2日で14%も下げた。特に大きなニュースが出たわけではない。単なる高所恐怖症の売りだったのだろう。

日経平均は日本経済新聞社が決めた日本を代表する225銘柄で構成されているが、半導体関連株のウエイトが高い 。

1).東京エレクトロン(8035)

2).アドバンテスト(6857)

3).ソフトバンクグループ(9984)

4).信越化学(4063)

5).レーザーテック(6920)

6).ソニーグループ(6758)

など半導体関連株のウエイトは約25%に達する。半導体関連株の時価総額は過去20年で最大になっている。今の日経平均は半導体指数とも似ており、エヌビディア安が直撃した。

4. もしトラ 米中対立強化などで市場にはネガティブ視

米国では24年11月が4年に1度の大統領選挙だ。3月5日はスーパーチューズデーで、米大統領選挙に向けた候補者選びのヤマ場として各州の予備選や党員集会が集中する日だった。共和党の予備選ではトランプ氏が圧勝した。世論調査でも民主党の現大統領のバイデンをリードしている。

株式市場では、トランプ大統領が復活した場合は「もしトラ」と警戒している。トランプ氏の主要政策が、アメリカ・ファーストの保護貿易、規制緩和、減税による消費拡大など、インフレを再燃させる可能性が高いからだ。

スーパーチューズデー前後で株が一旦高値をつけ、金やビットコインが買われているのは市場にインフレ懸念が再燃していることが原因なのではないだろうか。

article image
出典: トランプが大統領再選したときの「危険シナリオ」

■日経平均34年ぶり過去最高値

さて、23年から24年にかけての日本株の活況をささえた背景も整理しておこう。

●日経平均急騰の5つの理由

1. 企業業績好調 円安もサポート

24年3月期の上場企業の最終利益は、3期連続で過去最高を更新し、前期比13%増の43.5兆円となる見通しだ。23年5月時点での期初予想にくらべ3.5億円の上方修正だ。

基本的に企業業績と株価は連動性が高い。しかし、この上方修正の多くは円安による自動車関連株などの利益積み増しとインフレによる値上げ浸透の効果が大きい。円安傾向が反転すれば、企業業績が一転して減少する可能性もあることには注意だ。

2. デフレの終焉

一般的に株式は、「インフレに強い資産」である。インフレで物価が上がると、企業業績が上乗せされるためだ。日本は平成バブル崩壊後、約30年もつづくデフレの時代を経験し、他の主要国の株価が上昇する中、日経平均は34年間も高値を抜けなかった。

日銀がゼロ金利政策を解除するのは、物価上昇、春闘での33年ぶりの賃金上げなどのデータでデフレが終わったと認めざるを得ないためだ。ついに日本株の時代の流れが来たと見る投資家が増えている。

3. 外国人買い継続

東証の投資部門別株式売買状況によると、23年の海外投資家の日本株の買い越し額は、3兆1200億円と2年ぶりに大幅な買い越しに転じた。

24年も3月1週までで既に3兆2100億円買い越している。昨年を大幅に上回るペースの外国人買いだ。外国人の買いが日経の上昇に火をつけたのは明らかだ。

4. 東証市場改革期待

23年に東京証券取引所(東証)は、日本企業のPBR(株価純資産倍率)改善を目指して、経営効率化や株高政策による市場改革を求めた。対象企業による、自己資本利益率(ROE)の目標設定、株主還元策、成長戦略などで、PBR1倍割れ企業の比率は、22年末の51%から24年1月には44%にまで減った。高利回りの割安株人気などとともに、日本株の上昇を支えた。

5. NISAマネー

NISA対象の投資信託には1月に1兆3700億円の資金流入があった。このうち多くが新NISAでの買い付けのようだ。また、投信以外でも成長株投資枠で多くの日本株の個別銘柄にも買いが入っているようだ。

新NISA経由で「オルカン」など全世界株式への資金流入も目立つ。例えば、オルカンを買う資金は、円をドルに転換してドルで買い付ける。年2兆円規模での円売り圧力になるとの見方もある。

■今が押し目買いのタイミングか

日本株の上昇ピッチの速さから、バブルの可能性を指摘する声もある。しかし、バブルとは上げのスピードではなく、株価が企業の実態を大きく上回るところまで買われた状態のことを言うはずだ。日本株に特に割高感はない。前章でリストアップした、日本株高を支えた要因のほとんどが、今後も市場の上昇を支えそうだ。今が絶好の買いタイミングの可能性が高そうだ。

●今が日本株買いタイミングと見る4つの理由

1. 平成バブル期と比べてもバリュエーションは魅力的

1989年12月と2024年3月の比較では、三井住友DSアセットの分析によると、1989年のPERが61.7倍だったのに対し、24年は16.5倍。PBRは5.6倍に対し1.5倍。PERとPBRは最も代表的な株価のバリュエーションを表す指標で特に割高感はない。

2. 外国人投資家の継続買い期待 FOMO

日本株のウエイトをアンダーウエイトにしていた世界の機関投資家が多い。しかし、ここに来ての日本株の上げ足の早さから、買えていない投資家に焦りがでてきている「FOMO(フォーモ)」だ。

FOMOとは「Fear Of Missing Out」の略で、取り残されてしまうことへの不安だ。日本市場が上げている時に日本株を持っていないと、運用競争に負ける。その恐怖だ。FOMOは機関投資家だけでなく、個人の買い意欲も押し上げるだろう。

日本株のウエイトが低い海外の機関投資家が、日本株の比率をニュートラル(中立)に戻すだけでも、あと10兆円ほどの買い余力があるとされている。

3. 東証市場改革継続

東証のPBR改革がさらに進行しそうだ。東証は22年4月に導入したプライム、スタンダード、グロースの市場再編時に、プライムの上場基準を満たさない企業に25年3月までの経過措置期間をあたえた。今年度中に上場基準が満たされなければ多くの会社がプライム市場の上場基準を維持出来ない。低PBR企業、上場要件を満たさない企業などに株価対策、成長戦略、ガバナンスの改善などで株高要因が増加しそうだ。

4. 逆張り個人が再エントリーか?

個人は基本的に逆張りだ。下げた時に買い、上げた時に売る行動をとる。

22年の日経平均は米金利上昇を嫌気して9%下げた。その下げ局面で、個人は現金・信用合計で年間1兆1700億円買い越した。なんと1990年以来32年ぶりの買い越し額だった。

2023年は円安で企業業績が上振れしたことで、日経平均は年間28%上昇した。個人は前年の買い越し分を利確し2兆9100億円売り越した。

ただ、市場が大きく下げた3月1週(3月4日から8日)には、4週ぶりの買い越しで3270億円買い越した。今年のラリーの初押しと言ってもいいような下げに買い向かった。押し目はFOMOの個人投資家が市場を支えそうだ。

■まとめ

米国市場が急落、円が急騰するなどの特別な外部要因が出てこない限りは、日本株の上昇トレンドは続く可能性が高い。30年のボックス相場を抜けたことを考えると、この相場は始まったばかり。ここまで、日本株に乗れていなかった人も参戦してみてはどうだろう。

moomoo証券は、 元々米国で個人向けに、機関投資家レベルのニュースやテクニカルデータなど高度な情報をmoomooアプリで提供している証券会社だ。

日本でも、

2.リアルタイムの注文分析(大口動向)

3.空売り情報

4.AIチャート・株価予測

を提供している。市場情報も今後米国並みにドンドン拡大する見込みだ。

併せて読みたい:話題のmoomoo(ムームー)証券アプリの使い方を解説

まずはスマホでアプリをダウンロードしてみてください。

応募方法は以下の通りです:

    1. 送られてきたリンクをタップします。

    これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。こちらの投資情報は説明目的の用途でのみ提供されており、すべての投資家にとって適切であるとは限りません。 詳細情報

    目次
    ■日経平均は調整局面入り?
    ■日経平均34年ぶり過去最高値
    ■今が押し目買いのタイミングか
    ■まとめ