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<米10年債利回りが急上昇> 前回の「長期金利上昇・株安」時に逆行高を演じた銘柄は?

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moomooニュース米国株 コラムを発表しました · 04/18 20:33
サマリー
米10年債利回りが4月に入ってから急上昇し、株価の重石となっている。米早期利下げ期待の後退や予想より好調な経済指標が背景にある。前回、米長期金利の急上昇で株安となったのは2023年7月中旬から10月末となる。

当時は政策金利の「Higher for Longer」(より高く、より長く)に対する懸念が強まっていた。足元の状況と似ているかもしれない。そこで今回は、当時の逆行高銘柄を確認してみることにした。具体的な銘柄には、当時の資源高を背景とするインフレ懸念も反映し、資源関連株やディフェンシブ銘柄、ヘルスケアなど内需関連銘柄が目立った
本文
★米長期金利が急上昇、株価の重石に
4月に入ってから米10年債利回りが急上昇している。一時は4.66%まで上昇し、5%台に近づく勢いもある。背景として、米早期利下げ期待の後退や予想より好調な経済指標が挙げられる。長期金利の急上昇を嫌気し、主要株価指数は4月に入ってから調整色を強めている。
<米10年債利回りが急上昇> 前回の「長期金利上昇・株安」時に逆行高を演じた銘柄は?
★2023年7月~10月の長期金利上昇+指数下落時に逆行高となった銘柄は?
2023年7月中旬から10月末まで(図表の黄色い点線で囲んでいる部分)に長期金利が4%台から5%台へ急上昇した際、S&P500指数とナスダック100指数はいずれも大きく調整した。当時は米国の早期利下げ期待の後退とともに、政策金利が「Higher for Longer」になることが警戒された。足元も「Higher for Longer」に対する警戒が強くなっていることを踏まえると、長期金利の一段高やそれに伴うリスク回避には警戒が必要かもしれない。
<米10年債利回りが急上昇> 前回の「長期金利上昇・株安」時に逆行高を演じた銘柄は?
2023年7月中旬から10月末までに、主要指数構成銘柄のうち、逆行高となった銘柄はNYダウ指数で8銘柄(30銘柄中)、S&P500指数では22銘柄(500銘柄中、時価総額2,000億ドル以上)、ナスダック100指数では28銘柄(100銘柄)となった。そのうち、小幅高にとどまった銘柄も多かったため、上昇率が5%以上の銘柄をリストアップした。
<米10年債利回りが急上昇> 前回の「長期金利上昇・株安」時に逆行高を演じた銘柄は?
首位には保険会社の $プログレッシブ コーポレーション(PGR.US)$、次いで肥満治療薬で有名な $イーライ リリィ(LLY.US)$が並んだ。バイオテクノロジーの $アムジェン(AMGN.US)$、医療保険や医療サービスを手掛ける $ユナイテッドヘルス グループ(UNH.US)$も1割以上上昇し、ルスケア関連銘柄が目立った。その他では、通信大手の $AT&T(T.US)$、スーパーマーケットチェーン大手の $ウォルマート(WMT.US)$、および石油・天然ガス関連銘柄の $コノコフィリップス(COP.US)$ $エクソン モービル(XOM.US)$がある。当時の資源高を背景とするインフレ懸念を反映し、資源関連株やディフェンシブ銘柄、ヘルスケアなど内需関連銘柄に買いが入った可能性があると考えられる。
他方、米テック大手のマグニフィセント・セブンに目を向けると、下げ幅が限定的な銘柄も目立った。具体的には、グーグルを傘下に持つ $アルファベット A(GOOGL.US)$ が0.3%下落、 $アマゾン ドット コム(AMZN.US)$ が1.2%下落、 $マイクロソフト(MSFT.US)$が2.1%の下落にとどまっていた。長期金利の急上昇によるリスク回避の売りは、必ずしも「テック株全売り」とはならない可能性もあるようだ。安定的な業績見通しや財務基盤などが背景かもしれない。
【ご参考】そもそも、なぜ長期金利が急上昇すると、株価は下がりやすい?
長期金利の急上昇は、下記2つの側面から株価に下押し圧力がかかりやすい。
1)債券対比の株式の魅力度に影響:長期金利が急上昇すると、その長期金利から株式の益回り(予想PER(株価収益率)の逆数)を差し引くイールドスプレッドが急上昇する。イールドスプレッドは債券と株式の相対バリュエーションを図る指標で、それが大きくなればなるほど、債券に対して株式が割高と判断されやすい。
2)企業の将来利益の現在価値に影響:株価は理論上、企業が将来生み出す利益の現在価値(合計)から発行済株数を割って算出される。将来の利益を現在価値に割り引く際に使う割引率に長期金利が含まれている。長期金利が上昇すると、割引率が高くなり、現在価値は目減りする試算となる。つまり、理論株価が低下する。特にグロース株は将来の利益に期待される部分が多いため、金利上昇に特に敏感になりやすいのはこのためである。
2024年4月19日作成 マーケット・アナリスト Amelia
出所:Bloombergよりmoomoo証券作成
<米10年債利回りが急上昇> 前回の「長期金利上昇・株安」時に逆行高を演じた銘柄は?
免責事項:このコンテンツは、Moomoo Technologies Incが情報交換及び教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
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