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半導体関連株、いったんの失望売りも上昇期待が強いのは?日経平均の命運担う7銘柄!【決算まとめ】

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ビットバレー投資家 コラムを発表しました · 05/15 04:22
主な半導体関連企業の決算が出そろった。各社株価には半導体市況の好転による業績回復期待がかなり織り込まれていたため、保守的な業績見通し発表に対する失望売りが目立った。
今年4月の日経平均株価の定期銘柄入れ換えでは半導体関連株の $ディスコ(6146.JP)$ $ソシオネクスト(6526.JP)$が新たに採用され、日経平均はさらに半導体関連のヘッドラインの影響を受けやすい指数となった。5月22日(日本時間23日早朝)には先端品をリードする米半導体大手 $エヌビディア(NVDA.US)$の2-4月期決算発表が控えており、同発表が7社を含む日経平均株価を揺さぶる可能性は非常に高い。日経平均に占めるウエート(構成比率)が高い主な半導体関連株7社の決算のポイントと株価の現在地、アナリストらの見方を確認した。(注:レーザーテックのみ24年6月期第3四半期、他は24年3月期通期決算)
発表はいずれも大引け後
発表はいずれも大引け後
【概況】
7社のうち5社の株価が決算発表翌営業日に下落 $SCREENホールディングス(7735.JP)$ $アドバンテスト(6857.JP)$ $信越化学工業(4063.JP)$大幅安となった。
▼25年3月期業績については、東京エレクトロンが強い見通しを示した。売上高、純利益ともに前期比二桁成長を予想
▼25年3月期に減収減益予想を示したのは、 $ソシオネクスト(6526.JP)$のみ。
$信越化学工業(4063.JP)$ $ディスコ(6146.JP)$は今期通期見通しを非公表とし、1Q見通しのみ発表。
▼想定より弱い業績見通しで売りが出たが、アナリストらの目標株価は依然強気で上昇期待は根強い。
▼現在株価からアナリスト平均目標株価までの乖離が大きいのは $アドバンテスト(6857.JP)$ $SCREENホールディングス(7735.JP)$ $信越化学工業(4063.JP)$でいずれも20%超の上昇余地が期待される。
▼平均目標株価をすでに超えているのは、 $ソシオネクスト(6526.JP)$ $レーザーテック(6920.JP)$で、 $ディスコ(6146.JP)$はほぼ同じ。
(5月15日時点)
$東京エレクトロン(8035.JP)$
・半導体製造装置で国内首位。世界的大手。コータデベロッパーなど前工程に強み。
・25年3月期は大幅増収増益見通し。生成AI(人工知能)向けなどで半導体製造装置の販売が回復する。
・営業利益計画は市場予想を下回った。
800億円の自社株買い発表。
・外資証券2社が目標株価を引き上げ。「製品ラインアップの強化に支えられ収益性の改善が続く、ポジティブな印象」、「25年3月期のガイダンスはアナリスト予想を下回るが、これは長期的な市場シェア獲得に向け研究開発費を加速しているため」との声。
・決算発表は5月10日。翌営業日株価終値は1%安
・5月15日終値(3万5230円)からアナリスト19人の平均目標株価(3万8828.35円)まで10.2%の上昇余地。
23年秋以降の株価推移(以下同)
23年秋以降の株価推移(以下同)
・半導体検査装置(テスタ)で世界大手。 $エヌビディア(NVDA.US)$のサプライヤー。
・25年3月期連結営業利益計画は前期比10%の900億円で、市場予想(1360億円)を大幅に下回った。生成AI半導体向け試験装置の出荷は拡大するが、車載やPC・スマホ向けなどは減る。
・国内証券から「競合の米テラダインの粗利率は当社ほど悪化しておらず、株価バリュエーションも低いことからテラダインを優先する投資家が増える」との指摘。
・外資証券は「半導体の進化に伴うテスト時間の伸長に伴うテスタニーズ拡大が追い風。主要顧客との緊密な関係は注目に値する」とコメント。
・決算発表は4月26日。翌営業日株価終値は7.3%安
・5月15日終値(5358円)は、アナリスト16人の平均目標株価(6700円)まで25.1%の上昇余地。
半導体関連株、いったんの失望売りも上昇期待が強いのは?日経平均の命運担う7銘柄!【決算まとめ】
$信越化学工業(4063.JP)$
・塩化ビニル樹脂、半導体シリコンウエハーで世界首位。フォトレジストも。
・25年3月期通期予想は、合理的な算定が困難として非公表。25年3月期第1四半期の連結営業利益予想は前年同期比14%減の1650億円とした。塩化ビニルの市況悪化で生活環境基盤材料事業の不振が響く。
・アナリストからは「業績、株主還元ともにやや物足りない」との声もあったが、同社グループの半導体材料加工会社、三益半導体に対する公開買い付け発表は好感
・決算発表は4月25日。翌営業日株価終値は6.4%安
・5月15日終値(5860円)からアナリスト15人の平均目標株価(7076.67円)まで20.8%の上昇余地。
半導体関連株、いったんの失望売りも上昇期待が強いのは?日経平均の命運担う7銘柄!【決算まとめ】
・決算期6月。先端半導体向けマスク欠陥検査装置が柱。
・直近決算発表は24年6月期第3四半期(23年7~24年3月)で、純利益は前年同期比で2倍となる415億円だった。半導体の微細化に対応したマスク検査装置が堅調だった。
・7月1日付で47歳(発表時)の現副社長・仙洞田哲也氏が社長に昇格し、若返りを図る。
・外資証券は「想定以上に強い受注高」を評価。「同社はEUVを光源とした検査装置を実用できている唯一の会社であり、顧客の継続的な最先端投資が期待できる」とした。
・決算発表は4月30日。翌日株価は14.9%高
・5月15日終値(4万2190円)は、アナリスト15人の平均目標株価(3万9500円)を上回っている。目標株価レンジは2万3000~5万円。
半導体関連株、いったんの失望売りも上昇期待が強いのは?日経平均の命運担う7銘柄!【決算まとめ】
・半導体、電子部品向け切断・研磨装置で世界首位。
・24年3月期は、パワー半導体向けを中心に堅調に推移。年間出荷額、通期売上高ともに4年連続最高。各利益において過去最高を更新。ROEは22.4%。自己資本率は72.9%。
・今期1Q計画は市場予想下回る。
・国内証券からは「(生成AIの駆動に欠かせない次世代半導体である)HBM向けなどハイエンド製造装置の利益率が高く、ポジティブ」との評価。外資証券からは、今期1Q計画は「従来コメントに沿った内容でサプライズ小」との指摘もあった。
・野村証券、CLSA証券アナリストらは目標株価引き下げ。
・決算発表は4月25日。翌日株価は2.3%安。
・5月15日終値(5万3850円)は、アナリスト16人の平均目標株価(5万3300円)を若干上回った。目標株価レンジは3万7000~6万5000円。
半導体関連株、いったんの失望売りも上昇期待が強いのは?日経平均の命運担う7銘柄!【決算まとめ】
・24年3月期は、ファウンドリー向け製造装置が増加し、増収増益。中国や北米向け売り上げが伸びた。
・25年3月期も増収増益予想だが、市場予想に届かなかった
・25年前期、株式分割を考慮したベースで増配計画
・外資証券から「今期の営業利益計画も新中計目標も株式市場の事前想定を若干下回ったもようで、株価にややネガティブ」との声。
・決算発表は4月25日。翌日株価は12.2%安
・5月15日終値(1万5520円)からアナリスト15人の平均目標株価(1万9043.33円)まで22.7%の上昇余地がある。
半導体関連株、いったんの失望売りも上昇期待が強いのは?日経平均の命運担う7銘柄!【決算まとめ】
・富士通、パナソニックのロジック半導体が統合。ファブレスで先端品を供給。
・24年3月期はデータセンター、ネットワーク向けが好調で過去最高業績だったが、25年3月期見通しは反動で減収減益を見込む。
・24年度から25年度にかけて、新規量産品の売上拡大は続くが特需終了や中国市場、民生機器市場が弱含み。その後はオ
トモーティブ向け獲得商談の量産化等により売上成長が加速する。(決算説明資料)
・前期年間配当を増額、今期予想も増配と発表。
・決算発表は4月26日。翌日株価は8.9%高
・5月15日終値(4478円)は、アナリスト4人の平均目標株価(3900円)を12.9%超過。目標株価レンジは2600~5200円。
・発表後、三井トラストAMなどが同社株持ち分を低下させ、野村證券などが持ち分を上昇させた。
半導体関連株、いったんの失望売りも上昇期待が強いのは?日経平均の命運担う7銘柄!【決算まとめ】
【まとめ】
今回決算反応で売りが目立ったのは、早期の業績回復期待に加え、期初の通期ガイダンス(業績見通し)が保守的になりやすいことも要因となったとみられる。スマートフォンや自動車向けなどの回復ペースは遅いながらも、中長期ではAI向けなどの需要が拡大するのは必至だ。半導体製造装置に関しては、26年(暦年)にピークを迎えるとみられている。AIデータセンターなどで使われるHBM(広帯域メモリー)需要の拡大からメモリーメーカーによる活発な設備投資が見込まれる。将来期待に対して下落が大きかった $アドバンテスト(6857.JP)$ $SCREENホールディングス(7735.JP)$ $信越化学工業(4063.JP)$などはエントリーしやすそうだ。ただ、アドバンテストは利益率の改善、信越化学工業は塩化ビニル事業の先行きに注意が必要となる。
―moomooニュースKathy
出所:日本経済新聞、Bloomberg、各社IR資料、moomoo
半導体関連株、いったんの失望売りも上昇期待が強いのは?日経平均の命運担う7銘柄!【決算まとめ】
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  • Henky : 信越化学の会社の基礎体力は確かなものだと存じます。但し、業績あってこその株価上昇ですが,塩ビニ売上が主力でその見通しが不透明感濃い中、株価だけが強気模様を見せるのは理解不可でした。