【決算まとめ】エヌビディア、株価1000ドルに!世界最強チップのBlackwellで高成長続く、増配&分割も好材料
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以下の好材料が、株価を押し上げた。
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上記のうち、1)と2)はおおむね市場で見込まれており、大きなサプライズではない。3)~5)は、同社が一部アナリストの懸念を見事に一蹴したことになる。株式分割は、事前にその可能性を指摘したアナリストもいたためか、分割が伝わった際(時間外取引)の株価反応は限定的だった。株価に弾みがついたのは決算発表会で、3)~5)が明らかになり、ジェンスン・フアンCEOが強気な見通しを示してからだった。エヌビディアの高成長は続く見通しだと示されたためだ。
なお、分割によって株が買いやすくなることはメリットと言えよう。レポートの最後にまとめてあるように、過去の経験からは、分割後は株価がおおむね上昇していることが示されている。
●1Q(2-4月期)実績:予想上振れ
売上高:260.4億ドル、前年同期の3.6倍、市場予想は246.9億ドル
調整後EPS(1株当たり利益):6.12ドル、前年同期の5.6倍、市場予想は5.65ドル
●2Qガイダンス:予想上振れ
売上高:280億ドル±2%、市場予想は268.2億ドル
●主力のデータセンター部門:好調
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売上高:226億ドル、前年同期の5.3倍、前四半期比でも23%増加し、市場予想(211.3億ドル)を上回った。
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⇒ 見通しは好調
●大手クラウド・プロバイダーがNVIDIA AIインフラストラクチャを大規模に展開および拡張していることがデータセンター部門の堅調な成長を牽引。大手クラウド・プロバイダーがデータセンター部門の収益に占める比率は40%台半だ。
●今四半期の大きなハイライトは、 $メタ プラットフォームズ A(META.US$ が24,000個のH100 GPU(最新AI半導体)のクラスターでトレーニングされた最新の大規模言語モデルであるLlama 3を発表したことだ。
●過去4四半期において、推論(※)がデータセンター収益の約40%を占めたと推定している。トレーニングと推論は、どちらも大幅に伸びている。
※大規模言語モデルではトレーニングと推論がある。競合と比べた際のエヌビディアの強みは、これまではトレーニングだと認識されてきた。しかし、2月と今回の決算では、推論向けでもエヌビディアは強く、需要を取り込めていることが示された。
●今四半期は、100社を超えるお客様と連携して、数百から数万のGPUを搭載したAIファクトリーを構築した。中には10万のGPUを搭載した企業もある。
●世界中の国々がソブリンAIに投資するにつれて、データセンター部門の収益は多様化している。公共部門と民間部門が利用できる共有AIコンピューティング・プラットフォームを提供するために、地元のクラウドパートナーを後援して国もいる。たとえば、日本は $KDDI(9433.JP$ や $さくらインターネット(3778.JP$ 、 $ソフトバンク(9434.JP$などの主なデジタル・インフラストラクチャ・プロバイダーに7億4,000万ドル以上を投資し、ソブリンAI・インフラストラクチャを構築する予定だ。
●H200(現在最も売れているAI半導体H100の次世代品)のサンプル提供は既に第1四半期に開始しており、当初予定した第2四半期の出荷に向けて現在生産中だ。最初のH200システムは、フアンCEOによってSam Altman氏(OpenAIのCEO)とOpenAIチームに引き渡した。先週に素晴らしいデモを実施したOpenAIのGPT-4o(ChatGPTの最新AIモデル)に使用されている。
●H100の供給は改善する可能性があるが、H200はまだ制約がある。同時に、Blackwellはフル生産中だ。(Blackwellはエヌビディアが今年3月に発表した世界最強チップ)
●H200とBlackwellの需要は供給を大きく上回っている。需要が供給を上回る状態は、来年にかけて続くと予想している。
決算発表前に、一部のアナリストはエヌビディアに対して次の2点を懸念していた。
1)Blackwellの投入によって顧客がH200の購入を手控える可能性がある。それにより、今後半年ほどは高成長が止まる可能性ある。
(AWS(アマゾン・クラウド・サービス)がエヌビディアのGrace Blackwellを使用するため、Grace Hopperを使用する計画を停止したとの観測記事があった)
2)主要顧客であるラウド大手が自社開発GPUを進めていること
(AWS(アマゾン・クラウド・サービス)がエヌビディアのGrace Blackwellを使用するため、Grace Hopperを使用する計画を停止したとの観測記事があった)
2)主要顧客であるラウド大手が自社開発GPUを進めていること
これについて、ファンCEOは次のようにコメントし、アナリストの懸念を一蹴した。
1)Hopper(H100とH200に搭載されている)の需要は、今四半期を通じて増加すると予想している。現在はH100からH200へ移行し、そしてBlackwellへ移行しているところだが、しばらくの間、(Hopperの)需要は供給を上回ると予想している。
その理由は、顧客はコストを節約し、利益を上げるために、できるだけ早く(Hopperの)導入したいと考えているからだ。お客様にとって、時間は非常に貴重だ。3カ月のプロジェクトでトレーニングする時間を確保するには、3カ月早くトレーニング開始することがすべてだ(Blackwellの出荷を待つより一刻も早くHopperを導入してAIトレーニングをした方が得だと示唆)。
BlackwellはGPUではなくプラットフォームであり、このプラットフォームには空冷、液冷、x86、Graceのサポートが含まれている。H100からH200、そしてB100(Blackwell搭載)には簡単に移行できる。Blackwellシステムは互換性があるように設計されており、Hopperで実行されるソフトウェアはBlackwellでも問題なく動作する(互換性があるため、Hopperを導入した後、Blackwellへ移行することもできると示唆)。
2)についてファンCEOは、エヌビディアの優位性を次のように指摘した。
●(当社の)高速のコンピューティング・アーキテクチャにより、お客様はトレーニングの準備のための非構造化データ処理から構造化データ処理、トレーニングの準備に向けたデータフレームの処理、そしてトレーニングから推論まで、パイプラインのあらゆる側面を処理できる。
●我々はオンプレミス、クラウド、あらゆるサイズや形状のコンピューターに存在する。エヌビディアから始めるのは、常に最適の選択だ。
●我々がAIファクトリーを構築していることとも関係している。AIはチップだけの問題ではなく、システムの問題だ。チップを最適化してシステムとして連携し、システムとして動作するソフトウェアを実現してこそ、システム全体を最適化できる(エヌビディアのソフトウェアの強みを強調。コストパフォーマンスにも言及し、エヌビディアの優位性を強調した)。
●(当社の)高速のコンピューティング・アーキテクチャにより、お客様はトレーニングの準備のための非構造化データ処理から構造化データ処理、トレーニングの準備に向けたデータフレームの処理、そしてトレーニングから推論まで、パイプラインのあらゆる側面を処理できる。
●我々はオンプレミス、クラウド、あらゆるサイズや形状のコンピューターに存在する。エヌビディアから始めるのは、常に最適の選択だ。
●我々がAIファクトリーを構築していることとも関係している。AIはチップだけの問題ではなく、システムの問題だ。チップを最適化してシステムとして連携し、システムとして動作するソフトウェアを実現してこそ、システム全体を最適化できる(エヌビディアのソフトウェアの強みを強調。コストパフォーマンスにも言及し、エヌビディアの優位性を強調した)。
●Blackwellプラットフォームによって、当社の提供範囲は大幅に拡大している。CPUとの統合と、コンピューティングの密度が大幅に圧縮されたこと、液体冷却によってデータセンターは電力供給にかかるコストを大幅に削減できるだけでなく、エネルギー効率も向上することができる。
●Blackwellの出荷スケジュール:第2四半期に出荷を開始する予定。顧客の(Blackwell搭載の)データセンターは第4四半期には立ち上がるだろう。
●Blackwellの収益貢献:今年は、Blackwellの収益がかなり増えるだろう。
なお、エヌビディアは今年3月にBlackwellを発表した際、Blackwellを「世界最強のチップ」だと紹介した。
BlackwellはH100より最大4倍高速なトレーニングと30倍高速な推論を実現している。
同時にBlackwellを導入する予定の企業について、4大クラウド大手の $アマゾン ドット コム(AMZN.US$ 、 $アルファベット A(GOOGL.US$ (グーグルの親会社)、 $マイクロソフト(MSFT.US$ 、 $クアルコム(QCOM.US$に加えて、 $メタ プラットフォームズ A(META.US$ や $テスラ(TSLA.US$ 、 $デル テクノロジーズ C(DELL.US$ 、 $IBM(インターナショナル ビジネス マシーンズ)(IBM.US$などを挙げた。
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●Bloomberg Intelligence:「エヌビディアの1Q売上高と2Qガイダンスは、コンセンサスを上回り、同社のデータセンターAIチップに対する需要が引き続き、堅調であることを示している。 配当と自社株買いは、成長に対する懸念を和らげる可能性が高い。」
●シティ(投資判断:買い、目標株価:1,030ドル):「エヌビディアはAI需要が堅調な中、予想を上回る業績とガイダンスを発表した。」
●ウェドブッシュ(投資判断:アウトパフォーム、目標株価:1,000ドル):「エヌビディアの決算内容はウェドブッシュの楽観的な見方を強めるものとなった。需要が停滞する兆候はなく、今後登場するデータセンター製品サイクルは、わずか数四半期で新たな収益の触媒になるだろうと確信している。」
●トゥルーイスト証券(投資判断:買い、目標株価:1,177ドル):「結果は予想を上回る。データセンターが特に好調で、見通しも明るい。」
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なお、決算発表会の冒頭におけるファンCEOの導入スピーチは、力強かった。「次の新しい産業革命が始まった。企業や国は、エヌビディアと提携して、インストールベースで1兆ドル規模に上る従来のデータセンターからアクセラレーテッド・コンピューティングへ移行して、新しい商品であるAIを生産する、新しいタイプのデータセンターやAIファクトリーを構築している。」「AIは、ほぼすべての業界に大幅な生産性向上をもたらし、企業のコスト効率やエネルギー効率を高め、収益機会を拡大している。」
AIブームは、まだ始まったばかりかもしれない。AI半導体市場における $エヌビディア(NVDA.US$の優位性や堅調な業績見通し、妥当なバリュエーションを考慮すると、同社株の上昇余地はまだ大きいと予想される。
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2024年5月23日作成 マーケット・アナリスト Amelia
出所:会社資料およびBloombergよりmoomoo証券作成
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コメント
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HONDA N-ONE : これ今からでも買う選択肢以外無いってことか
ブー太郎 : まだ遅くないよって