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米国株式取引基礎編

閲覧数55532023/08/09

米国株式市場の概要

米国の主な2大証券取引所

米国株式市場は概ねニューヨーク証券取引所(NYSE)、ナスダック(NASDAQ)との2大証券取引所に二分されるなか、NYSE、NASDAQの時価総額規模は共に世界トップクラスを誇っている。1792年に設立されたNYSEは、2007年に欧州ユーロネクストを合併し、「NYSEユーロネクスト」と呼ばれる証券取引所を運営している。我々の日常生活に馴染みが深い世界最大の飲料メーカー・コカ・コーラ(KO)、世界スポーツメーカー最大手のナイキ(NKE)がNYSEに上場しているほか、トヨタや「ユニクロ」で知られるファーストリテイリングも米国預託証券(ADR)を発行する形でNYSEに上場している。

1971年に世界初の電子株式取引所として開設されたナスダックには多くのハイテク企業が上場している。ナスダックは2007年5月、スウェーデン証券取引所の運営会社OMXを合併し、新たに「NASDAQ OMXグループ」を発足させた。GAFAMとして世界に名を馳せるアルファベット(GOOG)、アマゾン(AMZN)、メタ(META)(前社名はフェイスブック)、アップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)はいずれもナスダックに上場しているほか、日本人の生活の一部に溶け込んだネットフリックス(NFLX)、スターバックス(SBUX)もナスダックに上場している。

2022年末現在のニューヨーク証券取引所とナスダックの上場企業数はそれぞれ2,524社、3,784社となっており、日本、中国、ブラジルなどのADRを始め、世界の大手企業がNYSE、NASDAQのいずれかで重複上場している。

米国株式市場の概要 -1
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米国株の代表的な株価指数(インデックス)

米国株式市場の代表的な株価指数として、「ダウ工業株30種平均」、「ナスダック総合指数」、「S&P500指数」など主な3指数が挙げられている。米国株投資にあたり、これらの指数は大変重要な役割を果たしていることから、3つの主な指数の特徴を見てみよう。

NYダウ

世界で最も有名でかつ米国の一番古い株価指数としてNYダウの正式名称は「ダウ工業株30種平均」である。アップル(AAPL)やマクドナルド(MCD)などダウ・ジョーンズ社が選んだアメリカを代表するハイクオリティー企業の動向を表す指数ながら、僅か30銘柄での構成にとどまっている。 NYダウは米国株式市場全体の動きを表す指標として見なされていないことから、東京株式市場の日経225指数に近いイメージとみられる。 NYダウは1896年に12銘柄での算出からスタートして、1916年には20銘柄、1928年には30銘柄まで拡大された。ダウ平均創設時に組み入れられたゼネラル・エレクトリック(GE)が2018年6月に NYダウの構成銘柄から除外されたなど、時代の流れを反映しながら、今も不定期に構成銘柄の組み換えが行われている。

ナスダック総合指数

ナスダック総合指数とは、ナスダックに上場している全銘柄を対象に、1971年2月5日の値を100として算出している時価総額加重平均型の株価指数である。GAFAMを始め、多くのハイテク・IT関連企業が上場していることから、テクノロジー系の銘柄の動向を表す重要な指数として重要視されている。また、ナスダック100指数とは、ナスダックに上場している全銘柄から時価総額が大きい100銘柄が構成されており、世界の代表的なテクノロジー系企業の動向を表す株価指数として注目されている。

S&P500指数

S&P500指数とは、スタンダード・アンド・プアーズ社が全主要業種を代表する500社を選び、1941年から1943年の平均を10として算出した時価総額加重平均指数である。NYSE、NASDAQの双璧から選ばれた500社の時価総額は米国株式市場の約80%をカバーしていることから、米市場全体の動向を表す株価指数として見なされている。S&P500指数へ直に連動されるインデックス資産と、S&P500指数を運用の比較対象となるインデックス資産はあわせて7兆ドル超に上ると言われており、世界で最も影響力の大きい株価指数と言っても過言ではないだろう。

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これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。

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