5月3日（金）に、予想を下回る雇用データが発表されましたが、投資家が先物の利益確定を続けたため、金価格は修正に入り、先月の急騰を続けて1ヶ月ぶりの安値に下落しました。現物金はこの日、毎オンス2,300.38ドル、0.1%下落し、連続2週間の下落となりました。取引中の最低値は、1か月ぶりの2,277.19米ドル/オンスとなっています。
出典：イーグル通貨交換
米国からのデータによると、4月の新規雇用は17.5万件で、経済家の予測（24.3万件）を下回っています。4月の賃金は前年同月比3.9％増加し、予測（4.0％）よりも低く、3月の上昇率は4.1％でした。失業率は3.8％から3.9％に上昇しましたが、27か月連続で4％以下を維持しています。4月の就職増加には冷え込みが見られ、前年同月比の賃金上昇率も下降しています。これにより、市場は引き続き今年の連邦準備制度理事会による2回の利下げを予想し、ドルに一定の圧力をかけることになっています。しかし、連邦準備制度理事会の重要な役員からは、ただ労働市場が緩んでいることを示すだけで、経済の大幅な下降を示しているわけではないとの発言がありました。連邦準備制度理事会のボーマン理事は、現状の利率水準を維持している場合でも、インフレは引き続き低下するとし、インフレが緩やかになったり反転した場合には、政策金利を引き上げる用意があるということを再び強調しています。シカゴ連銀総裁のガルスピーさんも、雇用報告書は成長が「堅調」である一方、成長のペースが鈍化しており、連邦準備制度理事会の役員たちは、経済が過熱していないとの信念をより強く持つことになる可能性があると述べています。そのため、非農業のこの傾向が続かないかぎり、この報告書自体が政策を変えることはないでしょう。平衡的で有利な雇用報告書が発表された後、金は大きく上昇せず、かなりの利益確定を呼びました。これは、4月の大幅な上昇を経験した多数の投資家がより慎重になっていることを示しています。なぜなら、雇用データは、米国連邦準備制度理事会が今年始めて利下げする可能性が高まったことを強化しているものの、投資家が高リスクの資産（例えば株式市場など）に向かうよう促しているためです。したがって、金は優先される投資商品ではありません。金は現在、利益の調整圧力にさらされています。
技術的には、デイリーレベルで金価格は数日間小幅に振れ動いており、全体的にボリンジャーバンドのチャネルラインの下に保持されています。規格MACDシグナル線も下降の状態にあり、RSIも均衡線を下回って下降しようとしており、金の短期的な下落トレンドは大きな変化がありません。現在、上記の価格2325-2330エリアが重要です。先週、何度か上昇しようとしましたが、ここでは上昇していないことから、上述の価格エリアはブルとベアの分かれ目となる可能性があります。金価格が上記の価格の下にとどまる場合は、金は引き続き下落の調整期間を経験する可能性があるため、注目が必要です。
中国銀行広東省支店 王剛
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