ログアウト
donwloadimg

アプリをダウンロード

ログイン後利用可能
トップに戻る

≪決算シーズン直前の業績上方修正銘柄≫ 意外とテック株以外が多い?!足元で株価が堅調なもう一つの理由は?

avatar
moomooニュース米国株 コラムを発表しました · 04/10 04:45
サマリー
いよいよ米決算シーズンが始まる。今回は、決算発表シーズンの直前にアナリストたちが業績予想を上方修正した銘柄をリストアップした。リスト入りの銘柄は、業績見通しが良好なテック株よりも、意外と”地味な”業種に属している銘柄が目立った。そのうち、足元で株価が堅調な銘柄も多い。買いの裾野が広がり、セクターローテーションの気配が出てきたのも背景と考えられる
【本文】
予想EPSの上方修正率が高い銘柄、意外と”地味な”銘柄が多い
いよいよ米決算シーズンが始まる。決算発表直前のこの時期は、アナリストたちが企業業績の予想に対して最終調整を行う傾向が強い。前回の決算発表以降および最新の情報を業績予想に反映させるためだ。今回は、Bloombergデータを用いて業績上方修正銘柄を抽出してみた
スクリーニング条件は、以下の通りである。
1)ダウ工業平均指数、S&P500指数、ナスダック100指数、およびフィラデルフィア半導体株価指数(SOX指数)のいずれかの構成銘柄
2)年初来の株価下落率が10%以下
(年初から株高が続いた中、株価が大幅に下落した銘柄は何らかの要因を抱えている可能性があると考えられるため)
3)過去1カ月間の当四半期予想EPSの上方修正率が3%以上
4)過去1カ月間で目標株価の上方修正率が0%以上
上記の条件に該当した銘柄は、計25銘柄となった。銘柄リストを確認してみると、特定業種の比率が高いことが判明した。業績見通しが良好はテック株より、意外と地味な業種が上位に入った。具体的には金融と公益、エネルギー・素材となっている。テック株のコミュニケーション・サービスや情報技術は下位に沈んだ。
≪決算シーズン直前の業績上方修正銘柄≫ 意外とテック株以外が多い?!足元で株価が堅調なもう一つの理由は?
★テック株より金融、公益、エネルギー・素材が多い要因
主な要因として、以下2つが考えられる。
1)テック株の場合はニュースフローが比較的多いため、アナリストたちはその都度業績予想を修正していた可能性が高い
2)金融、公益、エネルギー・素材において、業績修正につながるポジティブ材料が出てきた
2)について、それぞれの詳細を確認してみよう。
①金融:REITが多い
金融の場合は、不動産投資信託(REIT)、より具体的には商業用以外の物件をポートフォリオに組み込まれているREITが目立った。例えば、 $カムデン・プロパティー・トラスト(CPT.US)$ $エセックス・プロパティー・トラスト(ESS.US)$ $ホスト・ホテルズ・アンド・リゾーツ(HST.US)$ だ。
≪決算シーズン直前の業績上方修正銘柄≫ 意外とテック株以外が多い?!足元で株価が堅調なもう一つの理由は?
直近REITをめぐっては注目の材料が出ている。世界大手投資会社の $ブラックストーン インク(BX.US)$は4月8日に、賃貸アパートを所有する $アパートメント・インカム・リート(AIRC.US)$を約100億ドルで買収する計画を発表した。Bloomberg記事によると、「”不動産の価値が底入れしつつある”とブラックストーンのジョン・グレイ社長は投資家に伝えていた」という。「不動産価値の底打ち」見通しを反映してアナリストたちが業績修正を行った可能性がある。
②公益:電力株
公益の場合は、 $ピナクル ウェスト キャピタル(PNW.US)$ や、 $コンステレーション エナジー(CEG.US)$ $エンタジー(ETR.US)$など電力株が目立つ。実際、公益セクターではないものの、今回リスト入りした銘柄には電力事業の売上高構成比が比較的高い $GE エアロスペース(GE.US)$ も入っている。
≪決算シーズン直前の業績上方修正銘柄≫ 意外とテック株以外が多い?!足元で株価が堅調なもう一つの理由は?
電力株については、AIブームの恩恵でデータセンサーの電力需要が増加する見通しだと指摘するアナリストが多かった。GEもその恩恵を受けるだろうとし、目標株価を引き上げたアナリストもいた。同社については $ボーイング(BA.US)$の「737MAX」問題からの追い風や子会社のスピンオフも株高を支えている模様。
②エネルギー・素材:石油・金・銅関連株
資源関連株のエネルギー・素材については最近、資源高(原油高や金・銅価格の高値更新)をめぐるニュースフローが増えている。それを受け、上記の表では $マラソン ペトロレアム(MPC.US)$ $ヘス(HES.US)$ $バレロ エナジー(VLO.US)$など原油関連株、産金株の $ニューモント(NEM.US)$ の株価が堅調だ。資源高の共通要因として、需給ひっ迫や景況感の持ち直しが挙げられる。の場合は根強いインフレや地政学的リスクの高まりが要因として挙げられている。
≪決算シーズン直前の業績上方修正銘柄≫ 意外とテック株以外が多い?!足元で株価が堅調なもう一つの理由は?
”地味な”銘柄の株価が堅調なのは、セクターローテーションも影響か
上記の3つの表にあるように(表の一番右側)、業績予想が上方修正された銘柄は株価も総じて堅調だ。4月に入ってからも底堅い動きとなっている銘柄も多い。実際、1-3月と4月(月初来)の業種別騰落率を比較してみると、買いの裾野がテック株から広がっていることも観察される。セクターローテーションの気配もあるようだ。
≪決算シーズン直前の業績上方修正銘柄≫ 意外とテック株以外が多い?!足元で株価が堅調なもう一つの理由は?
インフレ懸念が根強い中、利下げ開始時期が後ずれする見通しとなっているほか、主要経済指標からは米国経済の強さが示されているため、テック株より出遅れている景気敏感株に資金が流れている可能性がある。このようなトレンドが続いた場合、見直し買いも続くかもしれない。個別銘柄は株価変動が大きい傾向があるため、最後に金・銅・原油ETFをそれぞれ挙げておくことにした(電力株ETFのBK2071はまだ取り扱い銘柄でない)。それぞれ、 $金ETF(BK21038.US)$ $銅(BK2510.US)$ $原油ETF(BK20833.HK)$ となっている。
★★★なお、今週末から決算シーズンに突入します。決算カレンダーは、Moomoo-決算カレンダーでご確認いただけます。個別銘柄のティッカー部分をクリックすると、当該銘柄の情報ページにもつながります。ぜひご活用いただければと思います★★★
2024年4月10日作成 マーケット・アナリスト Amelia
出所:Bloombergおよび各種資料をもとにmoomoo証券作成
免責事項:このコンテンツは、Moomoo Technologies Incが情報交換及び教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
31
+0
翻訳
報告
261K 回閲覧
コメント
サインインコメントをする