純資産収益率(ROE)とは何ですか?
重要なポイント
企業の自己資本利益率(ROE)は、純利益を平均株主資本で割って計算される財務比率です。
ROEは、企業が株式をどれだけ効率的に活用して利益を生み出しているかを測定するために使用できます。
一般的に言えば、ROEが高いほど良いです。ただし、ROEが大きい場合は、一貫性のない利益や過剰な負債などの問題がある可能性があります。
株主資本利益率 (ROE) の理解
自己資本利益率(ROE)とは、企業が株主資本に対してどの程度利益を上げているかを示す財務比率を指します。
ROEは、企業の純利益を一定期間(通常は年間)の株主資本の平均で割って計算されます。ROEをパーセンテージで表すと、純利益と自己資本の両方が正の数であれば、どの企業でもROEを計算できます。
その式は次のように表すことができます。
どこ、
株主資本は会社の資産から負債を差し引いたものに等しいため、ROEは純資産収益率と見なされます。
ROEは、企業が株式をどれだけ効率的に活用して利益を生み出しているかを測定するために使用できます。一般的に言えば、ROEが高いほど良いです。
しかし、高いROEが必ずしも良いこととは限りません。ROEが大きい場合は、一貫性のない利益や過剰な負債など、いくつかの問題がある可能性があります。また、純損失や株主資本がマイナスであるためにROEがマイナスになったとしても、企業分析に役立つ指標ではなく、ROEがプラスの企業と比較することもできません。
ROE比が比較的高いか低いかは、業界グループやセクターによって大きく異なります。したがって、企業のROEは、同じ業界の同業他社のROEと比較する必要があります。
自己資本利益率 (ROE) の例
以下は、2022年9月24日および2021年9月25日に終了した会計年度における株主資本の総額を示すAppleの1万K計算書の貸借対照表です。
2022年度末のアップルの株主資本総額は506.72億ドルでした
2021年度末のアップルの株主資本総額は630.9億ドルでした
2022年度のアップルの平均株主資本総額=(506.72億ドル+630億9,000万ドル)÷ 2=568.1億ドル
以下は、Appleの10K計算書に基づく2022会計年度(2022年9月24日に終了した年度)の損益計算書です。
アップルは、2022年度の純利益が998.03億ドルに達したと報告しました。
アップルのROE=998.03億ドル/568.1億ドル= 175.46%
つまり、2022年の株主資本1ドルにつき、Appleは1.75ドル(四捨五入)の利益を生み出したことになります。
資産利益率(ROA)と自己資本利益率(ROE)の比較
ROAとROEはどちらも、会社がどれだけ効率的に利益を生み出しているかを測定します。ただし、ROEは純利益を会社の純資産と比較するのに対し、ROAは負債を差し引かずに純利益を総資産と比較したものです。
ROAは、企業のレバレッジや負債の額に影響します。結局のところ、その総資産には、事業を運営するために借りる資本がすべて含まれています。一方、ROEは企業の自己資本利益率のみを測定し、負債は除外されます。
一般的に、企業が引き受けるレバレッジや負債が多いほど、ROAに対するROAは高くなります。したがって、企業がより多くの負債を引き受けると、そのROAはROAよりも高くなります。