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更新-【指標速報】米1-3月GDP速報値、前期比1.6%増で予想大幅に下回る コアインフレ加速

moomoo News ·  Apr 25 08:31

米商務省が発表する1-3月期の米実質国内総生産(GDP)速報値前期比年率1.6%増市場予想の2.5%を大幅に下回っり、ほぼ2年ぶりの低水準に落ち込んだ。伸びは前期(3.4%増)から大きく鈍化した。輸入の増加が成長率の下押し要因になったほか、成長エンジンである個人消費も伸びが縮んだ。

今回のGDPは、米経済が予想外に力強い1年となった2023年を終えた後、24年に入り勢いを大きく失ったことを示している。ただ、依然として粘り強いインフレが見られることで、FRBは利下げをさらに延期し、逆に利上げを検討するよう求められる圧力に直面するかもしれないとの指摘も出ている。年内の利下げを確信をもって織り込めない状況になっているようだ。

GDPの7割を占める個人消費速報値2.5%増市場予想の3%を下回っり、昨年4〜6月期以降で最低。23年7〜9月期は3.1%増、10〜12月期は3.3%増だった。

一方、米金融当局が重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数速報値は、前期比年率3.7%増市場予想の3.4%を上回っり、2023年第2四半期以来の高水準を記録

予想下回る米GDP速報値を受けて、米債利回り低下とともにドル売りの初動反応がみられた。しかし、デフレータが3.1%、コアデフレータが3.7%といずれも前回および予想を上回ったことですぐに切り返す動き。米債利回り上昇とともにドルが買い戻されている。米10年債利回りは4.65%付近から一時4.71%台へと上昇。ドル円は一時155.33円付近まで下落したがすぐに反発した。

その他、ダウ先物、S&P500、ナスダック100とも大幅安となっている。

小売売上高は3月も前月比0.7%増と予想を上回った。安定した雇用増と実質的な賃上げが背景にある。
住宅投資も13.9%増と10〜12月期の2.8%増から伸びを拡大した。市場の好材料は高騰した住宅ローン金利の低下だった。
設備投資は2.9%増と10〜12月期の3.7%増から減速した。22年に成立したインフレ抑制法(IRA)や半導体支援のCHIPS・科学法は大規模な補助金を盛り込み、企業投資を活発化させた。今後は効力の息切れが予想される。

国内総生産。米国内で新たに生産された財やサービスの付加価値を合計した名目GDPから、物価変動の影響を除いたもの。
個人消費、設備投資、住宅投資、在庫投資、政府支出、純輸出(輸出から輸入を引いたもの)で構成される。国内全体の生産活動を把握することができ、注目度が高い。
米商務省経済分析局から四半期ごとに、速報値、改定値、確報値の3回に分けて発表される。速報値は当該四半期終了後の翌月末(1-3月期のGDPであれば4月末)に発表される。市場の注目度は速報値がもっとも高い。

出所:日本経済新聞、MINKABU
moomooニュース ー Sherry

Disclaimer: This content is for informational and educational purposes only and does not constitute a recommendation or endorsement of any specific investment or investment strategy. Read more
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