はじめての日本株
株式の選び方
株式投資では、どの銘柄を選ぶのかが非常に重要です。
今回は、株式投資の初心者向けに日本株の個別銘柄を選ぶ際に参考にしたい5つの視点を紹介します。また「安いときに買って、高いときに売る」ために、株が「安い」とはどういった局面なのかについても触れておきましょう。
本題に入る前に、なぜ日本株が買われているのか?要点を押さえておきましょう。
1. 世界が認める日本企業の株式から始めてみる
いま日本株が海外投資家に一層買われていることを考えると、海外勢から見ても「ブランド価値」を有する企業の株式を選んでみてはいかがでしょうか。まったくなじみのない企業を選ぶよりも、日本人ならだれもが知る企業、世界が認めるレベルの日本企業であれば、積極的に情報も掴み取りに行くことができるでしょう。特に、プライム市場に上場している企業は、一定の上場基準をクリアして、なおかつ英語での情報開示を2025年4月から義務付けられます。そのため、企業も自社のガバナンス意識を世界に向けて評価されうる体制に整えてくることが予想されます。
2. 魅力がある企業を見つける
「魅力があると思える企業」の株式を選ぶのも良いでしょう。例えば、賃上げを持続的に行うことができる企業は魅力的な投資先となります。自分が勤めている組織のほかに、関わりをもつ企業というのは意外と限られているものです。日本では、数十年間にわたって賃金が上がらないどころか、可処分所得に直結する実質賃金に至っては低下しています。この状況を考えると、賃上げを行う企業に勤めたいと思うのは自然なことです。たとえそのような企業に就職することができなくても、株主になることで魅力的な企業のオーナーになれます。積極的に関わりを持ちたいと思えるような企業を探してみましょう。
3. マーケットの関心やテーマに注目する
その時々、市場参加者が何に関心を寄せているかを気にしてみましょう。2024年2月末現在であれば、生成AI、半導体、エヌビディア関連が際立っています。市場が注目している業界やテーマ、トレンドに合わせた銘柄選びがポイントです。
ただし、特定のテーマや銘柄に投資資金が過度に集中している状況では慎重になったほうがよいかもしれません。「期待で買って、事実で売る」が具現化されてくる傾向にあるからです。くれぐれも高値掴みはしないようにしましょう。
4. 株式還元を配当金で行う企業
株式投資の魅力のひとつに、配当金があります。配当金は、会社の利益の一部を株主に還元するものです。配当金は、年1回もしくは2回、決算後に支払われます。ただし、会社の収益や財務状況が悪ければ配当金が減らされることもあります。配当利回りや配当性向をチェックし、安定して株主還元を行う企業を選ぶことが重要です。
「配当利回り」とは、株価に対して何%の配当を得られるのかを示す指標です。
銘柄、株価水準によって配当利回りは異なりますが、一般的に3%以上の配当利回りをもつ銘柄は高配当株とされています。
「配当性向」とは、企業が純利益のうち何%を配当金の支払いに充てているのかを示す指標です。
株主にとって配当金を多く出してくれる企業はありがたいものですが、配当金を出さず、もしくは増やさずに、事業拡大に向けて利益を温存する企業もありますので配当性向が低いからといって一概に投資妙味がないとは限りません。特に新興企業は、成長フェーズではに配当を出さないことも多いため、配当性向は低い傾向にあります。
5. 株主優待制度がある企業
株主優待制度は、上場企業が自社の株を保有する株主に対し、自社製品やサービスを提供することで、利益還元を行う日本株式市場特有のカルチャーです。株主優待を楽しみにしている日本の個人投資家は多く、株式投資に興味を持ち始めたきっかけが株主優待が手に入るからという方もいるかもしれません。
ただし、株主優待制度に対する企業の向き合い方には、変化の兆しもあることも合わせて知っておきましょう。
合わせて読みたい:株主優待廃止の流れ
株が「安い」2つのパターン
株式投資の基本は、「安く買って高く売る」ことです。株が「安い」のは具体的にどんな局面なのでしょうか?以下に2つのパターンを示しました。
将来の伸び代を考えると現在の水準は安いパターン
株式が本来の価値に比べて、安い水準に売り込まれているといった割安感のあるパターン
将来の伸び代を考えると現在の水準は安いパターンを見極めるには、日々積極的に情報収集を行うことが大切です。世の中のトレンドや、多くの人の間でブームになりそうなサービスやモノに関わる企業を探してみましょう。また、すでに大衆の間でブームになって、将来の期待感が満載のとき株は「高い」ことも想定されることは知っておきましょう。
株式が本来の価値に比べて、安い水準に売り込まれているといった割安感のあるパターンを分析するには、ファンダメンタル分析指標を参考にするところから始めると良いでしょう。

ひとつの指標だけでなく、複数の指標を組み合わせて分析すること、業種業界や市場環境によっても数字の評価が異なることに留意もしてください。複数の指標や、テクニカル分析と組み合わせて総合的な判断ができるようになると理想的です。
米国の株式市場が全世界の約5割に迫る!
日本株に投資をする際、米国株式市場の時価総額が全世界の株式市場の時価総額の約半分に迫る状況について留意しておく必要があるでしょう。
米国株式市場に対する投資資金の過度な偏りは、米国の金融政策や経済指標が世界市場に与える影響を強めることになると考えられます。米国市場が仮に大幅に調整するような局面があるとしたら、その波及として、世界的な市場にボラティリティ(急激な変動)を引き起こすリスクが高まることは想定しておくべきです。
日本市場にも投資資金が流込してきたことは事実ですが(株が上がった)、米国市場への過度な資金集中にも、個人投資家は留意しておいたほうが良いでしょう。

いかがでしたか?
これから株式投資をはじめようと考えている方への参考となれば幸いです。まずは自分が理解しやすいところから銘柄を選んで始めるのが良いでしょう。また、すべての投資はリスクを伴うため、自身の資金計画をしっかりと立て、余裕資金の範囲で行うことをお勧めします。
