【プレビュー】米10月CPI、予想通りの鈍化か？米金融引き締めの先行き見極め
米国労働省統計局は日本時間2023年11月14日(火)の22:30に米10月の消費者物価指数（CPI）を発表する予定。FRBがあと１回の利上げに踏み切るのかどうかを投資家が見極めようとしている中で、10月の米CPIは重要な岐路となる可能性があるとの指摘も出ている。
総合CPIは6月に3％の低水準に落ち込んだ後、過去3ヵ月は上昇傾向にある（9月は3.7％と横ばいだった）。しかし、コアCPIは低下しており、8月の4.3％から9月の4.1％に鈍化した。10月半ばから後半にかけて国際原油価格が総じて低下したため、市場では10月の総合CPIは前年比3.3%に鈍化するが、コアCPIは同4.1%と横ばいになると予想されている。インフレが予想通り冷え込めば、さらなる株高につながる可能性がある。
また、10月の雇用統計が予想を下回り、米小売売上高も鈍化しているため、FRBによる金融引き締めが長期化するとの観測は後退した。10月のCPIが予想通りさらに鈍化すれば、12月の米FRBが再び据え置く可能性がある。
9月の帰属家賃(OER)インフレ率（コアCPIの32％を占める）は予想に反して前月比0.56％に加速し、2月以来の高水準を記録した。しかし、OERインフレ率の急上昇は過大評価された観測があり、10月にも続く可能性は低い。野村証券では10月のOERインフレ率を前月比0.42％と予想。
家賃以外では、STRのホテル価格データによると、CPIの「宿泊費」は9月の3.7％増に続き、10月も前月比1.7％増と安定したペースで上昇。また、多くのプロバイダーによる10月のビデオ・ストリーミング・サービスの値上げは、総合CPIの0.9％、コアCPIの1.1％を占めている「ケーブル・衛星テレビ・ラジオ」に上振れリスクをもたらしている。
主要自動車メーカーは、UAW（全米自動車労働組合）のストライキに先立ち十分な在庫を確保していたため、大幅な損失が回避され、価格圧力も緩和された。vAutoが追跡している販売台数の変化に基づき中古車小売販売を推定すると、10月の中古車小売販売は前月比で2%減少し、前年比では4%減と予想される。中古車の平均小売価格は過去4週間で0.7%下落した。
原油価格の下落が総合CPIの伸びを大きく押し下げる可能性がある。10月の米ガソリン価格は前月比で平均5.5％下落し、ブレント原油価格は前月比で4.2％下落したため、エネルギー価格の下落が顕著になると予想される。一方、天然ガス価格は16.8％の大幅上昇となったが、天然ガスの変動率が高く、CPIに占める割合が比較的小さいことを考えると、10月のエネルギー価格全体は前月比で4.4％の下落となる見通しである。
FAO（国連食糧農業機関）が発表した10月の食料価格指数は、前年比10.9％低下と、下落傾向が続いている。10月の下落は、砂糖、穀物、植物油、食肉の価格指数の低下を反映しているが、乳製品の価格指数は回復している。
今後の数ヵ月間、コアCPIは緩やかに低下する可能性が高い。自動車ローンに対する融資条件の厳格化とUAWストの終息は、自動車価格下落の再開を示唆している。家賃のディスインフレも続くだろう。それでも、スーパーコアは、個人消費と賃金上昇の勢いにもよるが、しばらく粘り強く推移する可能性がある。
Capital Groupのエコノミスト、Jared Franzによると、2％のインフレ目標は、家賃のラグ（遅れ）により早期に達成される可能性がある。生産性の向上と単位労働コストの鈍化がインフレに押し下げ圧力をかけていると指摘。安定した商品価格と相まって、2024年末までにインフレ率が2％に達する可能性があると付け加えた。
インフレ圧力の緩和はFRBの追加利上げの可能性を低下させるかもしれないが、FRBはインフレ率が目標に達するまでタカ派バイアスを維持すると予想される。
ーmoomooニュース米国株Calvin、Sherry
この記事は一部に自動翻訳を利用しています
この記事は一部に自動翻訳を利用しています
免責事項：このコンテンツは、Moomoo Technologies Incが情報交換及び教育目的でのみ提供するものです。
さらに詳しい情報
コメント
サインインコメントをする
イタグレパパ : いよいよ一つの節目である利上げ停止宣言が14日のCPIの結果を受けて12月のFOMCでパウエル議長からかなりのハト派のコメント出ればサンタクロースラリーまでつながると思う
PPIや17日の債務上限問題等大きなヤマを超える難題あるが全て無事通過して、3Q大トリのNVDAのピカピカ決算に窓あけBeatに期待している。
181338057犬心久美子 : 緊張しますね
181338057犬心久美子 :
いいね、有難うございます。